「東京都自然保護条例」を侵す重大な違反
24日の控訴審で弁護団長が追及
12月24日、東京高裁で開かれた「三井グランド環境裁判」控訴審第2回口頭弁論で斎藤驍弁護団長は、今回の開発が「東京における自然の保護と回復に関する条例(東京都自然保護条例)」に違反している事実を明らかにしました。
同条例は、開発規制こそ自然及び都市環境を守る最大の眼目であるとして、開発を「許可制」にしています。規模によっては、東京都自然環境保全審議会の意見を聴かなければなりません。これでは、三井グランドの開発許可が取れません。ところがこの条例にも抜け道があって、「国の機関若しくは地方公共団体が行う行為……若しくは土地区画整理法……による土地区画整理事業の施行として行う行為は許可を受けることを要しない。この場合、その行為を行おうとするときは、あらかじめ知事に協議しなければならない」(47条5項)とあり、三井不動産と杉並区と東京都は、この例外規定に着目しました。これが今回の開発です。環境アセスメント等を逃れるために、南北ふたつの「土地区画整理事業」に振り分けながら、一方で、彼らは、この条例を潜脱しようと姑息な方法を用いたのです。
南地区の「都市計画事業としての土地区画整理事業」と北地区の「土地区画整理法による土地区画整理事業」という2つの開発事業を、事業地全部について、あたかも一つの開発行為であるかのように取り繕い、下記のような協議申請を行いました。(以下、被告側提出甲第43号証の1)
平成17年9月9日
(1)行為地の地名、地番及び地目 杉並区高井戸東一丁目の一部
(2)行為の規模 84,178平方メートル
(3)行為の目的 土地区画整理事業による宅地造成 (以下略)
そして、9月20日、都知事が同意する旨の回答をします(同乙イ第11号証、12号証)。しかし条例は、開発規制逃れを防ぐために、形の上では別々の開発行為が実質一つのものとしてなされる場合には「開発の許可の特例」を定めています。第48条 前条の規定にかかわらず……土地の形質を変更する行為を行おうとする者は、……あらかじめ「知事の許可」を受けなければならない。
要するに、三井不動産という同一の所有者が同時に2つの開発行為を行う場合には、「許可」の対象となり「協議」で済ませることは、都条例を根底から蹂躙することになります。
施行認可の要件規定である土地区画整理法第9条1項には、申請手続が法令に違反していること、同項2号において事業計画の決定又は内容が法令に違反していること等が施行認可を許さない条件とされています。都条例及び都規則は、いうまでもなく「法令」に入ります。これらに違反をすれば「法令違反」となり、施行認可は許されないことになります。南の「都市計画事業たる土地区画整理事業」と北の「普通の土地区画整理事業」に振り分けたのは、法の求める開発規制を逃れるための甚だしい作為であった―悪事が白日の下に晒されました。(原告適格については次回掲載します)
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