「三井の私有地だから仕方ない」 ― 果たしてそうか
社会的秩序を破壊した三井こそ重罪 ~ 斎藤弁護団長の話
6月17日に開かれた、斎藤驍・三井グランド環境裁判弁護団長との懇談の模様を紹介します。
「住民の中には、企業所有のグラウンドだから仕方ないという考えが拭い切れないだろうが、果たしてそうだろうか?」̶と問題提起され、「21世紀は環境の世紀」と捉えることの重要さを強調された。
これらはいずれも、憲法と深いつながりがある。憲法29条は「財産権は、これを侵してはならない」と記しているが、続いて、「財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める」と規定している。これは、新憲法へと転換したときの極めて重要な修正である。この理解に立って初めて「福祉国家」が成り立つのである。
大企業も、この憲法の規定に従わねばならない。三井グラウンドの問題に照らせば、「南地区は建ぺい率30%・容積率60%、北地区は建ぺい率50%・容積率100%、ともに高さ10メートル」といった厳しい枠がはめられてきた。それを杉並区と東京都が三井の要求に応じ、規制を変えてしまった。金儲けのため、本来の法律(都市計画法)上の制限を壊して、彼らに都合のいい別の秩序を作った。ここに、今回の問題の本質がある。単に「大企業の社会的責任の放棄」にとどまらない、役人と結託して憲法違反を冒した三井不動産の社会的責任は重大である。
“三井の方が淵に立たされている”
役人や三井不動産の冒してきた違法とそのトリックは、9割方、裁判所にも読めるようになるところへきた。うしろで采配を振るったのが東京都であることも分かり、建築確認でもバックに建設省の局長をした人物がいたことが浮き上がってきた。
今回、行政は認可処分を急いだ。その11もの処分のカラクリは、一つ一つ崩れつつある。そうした状況のなかで、「三井の私有地だから」とか「もう出来てきているのに仕方ないじゃないか」という考えを克服すること、そして裁判をしっかり後押しすることが、今何より肝心なことである。
「三井は、違法な開発を直ちに中止せよ! 住宅販売センターは、今すぐ閉鎖せよ!」―6月15日午前、杉並区・浜田山の旧三井グランド周辺にシュプレヒコールが谺しました。第一種低層住居専用地域のど真ん中に、6階建てのマンションを建設する不法に対する周辺住民の怒りの声です。