« 2007年1月 | トップページ | 2007年3月 »

2007.02.24

土地区画整理法違反が次々と、一つの開発に最低11もの処分

 三井グランド環境裁判の第4回口頭弁論が、2月13日、東京地裁大法廷で開かれました。原告側は第3準備書面を提出、区長が認可した土地区画整理事業認可の違法を論述しました。一つの開発であるのに、南北二つの区画整理事業に分け、それぞれ用途地域・高度地区変更、地区計画をかけ、東西南北4つに分けて一団地認定を取るなど、最低でも11の行政処分を経て許可した違法を指摘しました。一部を紹介します。(全文掲載は準備中)

■ 北地区に公園設計欠如の違法 土地区画整理法施行規則9条6項は、施行地区内の居住者一人当り3㎡以上の公園を必要とする。北地区に公園の設計がない。被告らは南地区で代替するとするが、ならば南北の事業が一体のものとなる。すると今度は、北地区が都市計画決定されてない違法が生じる。 

■ 広域避難場所の避難有効面積算定に関する違法 都が提出した有効面積算定の資料と三井不動産作成と都が認める「想定避難有効面積概略図」とで大きなズレがある。面積の事実認定に誤りがある。

■ 避難人口の設定に関する違法 区は、浜田山駅南口からグランド北側一帯を中高層住宅地に変更する構想を持っている。人口の増加が見込まれるのに、算定に入れないのは誤りである。

■ 北地区の都市計画決定を考慮していないことの違法(都市計画法12条1項違反) 北地区と南地区は同一の所有者であり、三井グランドとして利用されてきた同質の土地である。都市計画審議会でも一体的に扱い地区計画決定された。南北地区一体となった道路・公園・上下水道整備を行っている。従って、北地区も都市計画決定が必要であり、この欠如自体が違反である。

■ 事業認可申請日・認可処分日と、用途地域の変更決定・地区計画決定日のズレによる違法 事業認可申請は04.11.1 05.11.1、認可処分は04.12.1 05.12.1。しかし用途地域変更及び地区計画の決定・発効は、東京都の公報に掲載された05.1.23 06.1.23である。認可時点では、従前の用途地域での開発・建設しか許されない。(尚、今回「住民提案の地区計画案全文」も証拠として提出しました)

区側の証拠を使い、違法を証明
 
 口頭弁論は、原告39人のほか傍聴席もほぼ埋まり熱気がみなぎりました。杉原裁判長は、「弁護団が出された求釈明は内容的にうなずける点がある」とのべ、杉並区に対し「次回には、なぜ二つの土地区画整理に分けたのか? それにもかかわらず、公園面積等については南北を一体として適法と主張しているが、そういうことが可能なのか。北地区が都市計画決定を経ていないことの適否について見解を準備するよう」求めました。
 原告側が指摘した点に裁判長が関心を示したということは、重要なポイントになるとのことです。これで閉廷しかけた時、弁護団長が発言を要求。三井不動産が杉並区に提出した「土地区画整理事業の設計図原図」を示しながら指弾しました。

■ 北地区の図面 215号線と外周道路が描かれているだけで、公園も東西方向の道路も何もない。いわば、土地区画整理事業としては“欠陥商品”であることは明白である。

■ 南地区の図面 215号線が南側の区道に貫通していて、公園2号と3号は16㍍幅の道路で断ち切られている。ところが区が住民説明会で示した完成予想図は「緑地」で彩られている。いわば“路上の空中緑地”という、滑稽な構図になる。計画があいまいであり違法である。

■ 北地区と南地区との境界の違法 南北の境界は、「線」が描かれているだけだ。道路とか河川とか、確かに区別できる境界が必要と規定する土地区画整理法施行規則8条1項違反である。

こうして、自らの証拠によって違法が明白になるのは、杉並区と三井不動産が“いいとこ取りをして、住民を欺こう”と策略した結果です。

次回口頭弁論: 4月20日(金)午後3時から、東京地裁103号大法廷

訂正: 上記文中、「事業認可申請は04.11.1、認可処分は04.12.1。しかし用途地域変更及び地区計画の決定・発効は、東京都の公報に掲載された05.1.23」とあるのは、「事業認可申請は05.11.1、認可処分は05.12.1。しかし用途地域変更及び地区計画の決定・発効は、東京都の公報に掲載された06.1.23」の誤りでしたので、文中の当該個所を取消線にて取消の上、正しい日付を掲載しました。

| | コメント (0)

2007.02.08

三井グランド開発で都市計画道路215号線が現実化

裁判を通じて、三井の計画と区の都市計画道路促進とが、深く関わっている事が分かってきました。「守る会」発行のチラシを紹介します(記事最下部からダウンロードできます)。

三井グランド開発で都市計画道路215号線が現実化
幹線道路(16m幅)で まちが分断されます

 三井グランド環境裁判(山田区長の区画整理事業認可等は違法と住民が訴えている裁判)で、被告東京都と杉並区が提出した裁判資料をみると、「幻の都市計画道路」といわれてきた「補助215号線」が現実化することが鮮明になってきました。
 杉並区の資料によれば、グランド北半分を第一種中高層に変更するのに併せて、浜田山駅南口につながる地域の活性化をすすめる。三井計画以外についての用途地域変更も考えられること(浜田山駅ゾーンの地区計画構想)が示されています。また、グラウンドを貫く215号線は上下2車線(計4車線)の区道にし、「将来の計画に支障のないよう配慮する」とあります。区内着工優先計画区間(2015年)と三井計画地内の道路と、昨年開通した世田谷区部分をつなげて眺めると、215号線の全面開通が浮上してきます。道路が南北につながった時、当然、沿道地域は現行の第一種低層住居専用のままでなくなります。東西に分断された高井戸・浜田山地域は、開発の名の下に住環境の悪化を免れないでしょう。
 こうして見ると、三井開発計画と215号線の促進とは一体のもので、東京の再開発構想を視野に入れた、三井不動産と杉並区合作の開発計画といえます。度重なる住民の質問にまともに答えることをせず、まちづくりの将来像を隠し続けてきた杉並区の姿勢は許し難いといわざるを得ません。

〈資料〉
1、「まちづくり推進会議」記録(2004年11月16日)
・三井高井戸計画の整備方針等について
(グランド)北半分の用途について‥浜田山駅南口の活性化を踏まえ、本計画地北側を駅周辺から連続する生活拠点として位置付け、本計画を契機として、北側のエリアを第一種中高層住居専用地域に変更する。

2、「経営会議」記録(区の最高方針を決定する機関。2005年 2月15日)
・都市計画道路補助215号線(幅員16m)は、上下2車線の区道とし、将来の計画に支障がないように配慮すること。
・当該地区と浜田山駅周辺の連続性を確保するため、計画地以外の地区について、地区計画の検討が必要である。

「215.pdf」をダウンロード

| | コメント (1)

鎌倉街道で陥没!(「守る会」ニュースから)

 1月30日夜、鎌倉街道(杉並区浜田山3丁目20)で道路陥没がみつかりました。数日前からくぼみがあり、近所の人が区へ通報しました。工事関係者は「アスファルトをはがしてみたら、直径1メートル・深さ70センチの空洞ができていて、雨水排水管にズレが生じていた。以前に下水管等の工事で埋め戻した砂の、転圧締め固めが不十分だったためだろう。車の通行の振動で埋め戻し砂が圧密され隙間ができたのだろう。特に最近の大型車等の重車両の通行で、穴の上部のアスファルトが折れ込むような状態になったと考えられる。車の走行中に陥没していたら、大事故になりかねなかった」と話していました。Img_3361_2

「守る会」がかねてから指摘してきたように、三井グランドの工事車両が道路法と車両制限令の規制値をオーバーしていることとの因果関係が疑われます。区は至急、専門家に依頼して鎌倉街道をはじめ工事ルートが重量車の頻繁な通行に耐えうるか否か調査し、対策を講ずるべきです(夜を徹して、管の取り替え作業が行われました)。

区長に申し入れ

この事態について、6日午前、山田区長宛に以下の申し入れをしました。

鎌倉街道の道路陥没についての申し入れ

杉並区長・山田宏殿
杉並区都市整備部土木管理課殿                                
2007年2月 6日

 1月30日夜、鎌倉街道の浜田山3丁目20の地点において、道路陥没が見つかり緊急工事が行われました。現場の工事関係者は「アスファルトをはがしてみたら、直径1メートル・深さ70センチの空洞ができていて、雨水排水管にズレが生じていた。以前に下水管等の工事で埋め戻した砂の、転圧締め固めが不十分だったためだろう。車の通行の振動で埋め戻し砂が圧密され、隙間ができたのだろう。特に最近の大型車等の重車両の通行で、穴の上部のアスファルトが折れ込むような状態になったと考えられる。車の走行中に陥没していたら、大事故になりかねなかった」と話されていました。
 凹みがあることに気付いた住民からの通報で大事に至りませんでしたが、ことは通行車両をはじめ周辺住民の命に関わる事態と考えます。この件について質問及び申し入れ致します。

1、原因を明らかにして下さい。
2、三井グランドの工事の大型車両、重車両の通行の影響はないのでしょうか。
3、元々鎌倉街道は大型貨物自動車等通行止めで、我々はこうした懸念をかねてから指摘してきました。住民が不安を覚えるのは当然です。区は至急、鎌倉街道をはじめ全工事ルートが重車両の頻繁な通行に耐えうるか否か調査・公表するとともに、住民の安全を図るべきだと思いますが、いかがでしょうか。
4、安全が確認できるまで、大型・重車両を規制すべきではないでしょうか。
5、今後、二度とこのようなことが起こらないように保障して下さい。
6、全ルートの道路構造を住民としても確認したいので、構造図を公開して下さい。

以上の点につき、2月15日までに文書にて回答頂くよう申し入れます。

杉並区浜田山1丁目、2丁目、3丁目、4丁目住民
永福2丁目、成田西1丁目住民
高井戸東1丁目、2丁目、3丁目、4丁目住民
下高井戸4丁目、5丁目住民

| | コメント (1)

« 2007年1月 | トップページ | 2007年3月 »