« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

2006.09.26

三井グランド環境裁判 画期的展開、区と都に対し裁判長が異例の注文

 「浜田山・三井グランド環境裁判」第2回口頭弁論が、9月22日午後、東京地方裁判所で開かれ、大法廷は原告・傍聴者130人で埋まりました。裁判長は「原告適格」を問うことなく審議に入り、画期的な展開となりました。区と都が、訴状に提起した問題に具体的に答えなかったので、裁判長から「資料提出」が求められました(下記)。裁判長から注文がつくこと自体が異例ならば、口頭でなく文書でなされたことも異例です。議論を避けようとする区と都に対して、「それはダメですよ」と釘を刺し、「工事を進めてしまえばお終い」という三井側に対して、「そういうことは許されない」という裁判所の姿勢を示したことになります。
 斎藤驍弁護団長は、著名な都市計画家・石川栄耀氏の「都市計画とは“社会への愛”である」という言葉を引用して、都市計画の理念を諄々と解き、押し黙るばかりの被告席(区・都)と好対照でした。感動をよんだ前回の住民側陳述と今回の弁論は、“緒戦での勝利”といえます。

次回口頭弁論は、11月10日(金)午後3時から103号大法廷です。

〈裁判長の杉並区への書面要求〉
【被告杉並区】
(1) 原告らの平成18年9月22日付け準備書面に対する反論を記載した準備書面を提出されたい。
(2) 本件土地区画整理事業が施行される土地の区域は、都市計画法12条2項の規定により都市計画に土地区画整理事業の「施行区域」(土地区画整理法2条8項)として定められた区域であるのか。
(3) 土地区画整理法9条1項2号によると、「事業計画の…(略)…内容が法令に違反していない」ことが認可の基準の1つとされ、また、同法6条8項によると、「事業計画においては、環境の整備改善を図り、交通の安全を確保し、災害の発生を防止し、その他健全な市街地を造成するために必要な公共施設及び宅地に関する計画が適正に定められていなければならない。」とされているが、本件の事業計画は、これらの要件を満たしていたのかどうか。その内容はどのようなものであるか。
(4) 杉並区長が三井不動産株式会社に対して平成17年12月1日付けでした東京都都市計画事業高井戸東一丁目南地区土地区画整理事業施行認可処分(杉並区告示第719号)及び東京都市計画事業高井戸東一丁目北地区土地区画整理事業施行認可処分(杉並区告示第720号)がされるに至るまでの経過を具体的に明らかにされたい。
(5) 本件土地区画整理事業の施行認可に当たって、現在三井上高井戸グランド一帯を震災時の避難場所として指定されている地域の住民の避難場所について考慮したかどうか。考慮したとすれば、どのように考慮したのか、明らかにされたい。
(6) 訴状の請求原因の「第4、土地区画整理事業施行認可の違法性」及び「第5、用途地域変更等についての違法性」について反論されたい。
(7) 上記(1)から(6)までを裏付ける書証があれば、その書証を提出されたい。

〈裁判長の都への書面要求〉
【被告都】
(1) 原告らの平成18年9月22日付け準備書面に対する反論を記載した準備書面を提出されたい。
(2) 本件土地区画整理事業が施行される土地の区域は、都市計画法12条2項の規定により都市計画に土地区画整理事業の「施行区域」(土地区画整理法2条8項)として定められた区域であるのか。
(3) 乙ロ第3号証の3頁には、「この計画については、市街地状況の変化及び人口の増減などを勘案し、おおむね5年ごとに全体計画の見直しを行っている。」という記載があるが、東京都震災対策条例施行規則5条は、「知事は、条例第12条第1項に規定する地震に関する地域の危険度の調査及び研究に係る測定については、おおむね5年ごとに実施しなければならない。」と規定していることからすると、上記記載は、東京都震災対策条例施行規則5条に規定する地震に関する地域の危険度の調査及び研究に係る測定を前提としている趣旨か。そうであるとすれば、平成14年度改定の「避難場所等の指定」に当たってされた、地震に関する地域の危険度の調査及び研究に係る測定の概要、並びにこれに基づいて指定避難場所を決定する際の作業の過程がどのようなものであるかを明らかにされたい。
(4) 訴状の請求原因の「第4、土地区画整理事業施行認可の違法性」及び「第5、用途地区変更等についての違法性」について反論されたい。
(5) 避難場所等の指定が平成19年度には改定されるものと思われるが、その内容の詳細が明らかになるのは、いつごろか。
(6) 上記(1)から(4)までを裏付ける書証があれば、その書証を提出されたい。
(7) 東京都震災対策条例施行規則を書証として提出されたい。

| | コメント (0)

2006.09.16

三井グランド環境裁判 注目の口頭弁論迫る

第2回口頭弁論にご参加ください。

9月22日(金)午後3時~4時
東京地裁103号大法廷

100人を超えると抽選になる可能性があります。午後2時30分までにお集まり下さい。
閉廷後、隣の弁護士会館5階502号室で報告集会を行います。

山田区長の判断は違法
 三井グランドでは基盤整備の工事が進み、北西ブロックのマンションの地下部分が深く掘り下げられています。私たちは、今回の開発を認可した山田区長の判断が「土地区画整理法」に照らして違法であると訴えています。22日の口頭弁論は、区側が答弁する番です。これに対し、住民側の弁護団が反論します。多くの方々の傍聴をお願い致します。

三井不動産の罪は大きい
 最近の政府の世論調査でも、「自然保護が第一」という人が開発容認の人を上回りました。地球温暖化などへの関心の高まりを背景に、「自然は人間が生活していくために最も重要なこと」と考える人が増えているあらわれです。このとき、貴重な大地と自然を破壊して平気な三井不動産の罪は深く大きい。社会的責任が厳しく問われます。

| | コメント (0)

2006.09.07

「わがまちフォーラム」に130人 住民が楽しく交流

 9月2日(土)夜、浜田山会館ホールで第一回「わがまちフォーラム」が開かれました。これは、「NHKグラウンドの閉鎖も浮上してきており、地域一体のまちづくりを広く考え、交流していけないか」と企画されたもので、130人の参加者がありました。 初めてお見受けする方が多かったのが特徴です。ここへきて、三井グランド開発への関心が広がっている現れでしょう。環境保全の世論を、さらに広げていくことが大事になっています。 Ishikawa_2 

 「心を合わせて、守り育てる都市の緑地」と題して話された慶応大学の石川幹子教授は、阪神淡路大震災や関東大震災の被災写真を示し、大火を防ぐ上で緑地がいかに大事かをとかれました。そして、昭和8年に作られた「東京緑地計画・環状緑地帯計画図」、三井グランド創設時の図面や写真、戦時中の「防空空地」構想などにふれ、「浜田山には良い緑がきちっと残ってきた。私たちの住んでいる土地には歴史があり、かけがえのない財産がある。昔の人が私たちに手渡してくれたように、次世代にそれを手渡す義務がある。貧しい時代に苦労して守り続けてきた緑地を、豊かになった今、なぜ破壊するのか企業の責任を問いたい」と厳しく指摘されました。

 斎藤驍弁護士は、「石川先生の話は訴状に提起したことであり、大変心強い支援となる」とし、「今なぜ緑が大事か、上滑りした議論ではなく、歴史の中で諄々と解いていきたい」「日本の企業人たちに考え直してくれと迫っていく」と、「三井グランド環境裁判」を進めていく決意を披瀝されました。Band_1

 最後は、原告団の一員・横倉康明さんが率いるバンド「グラスヒューズ」のみなさんによる「ブルーグラス」の演奏を楽しみました。ブルーグラスは、アメリカのアパラチア南部に入植したスコッチ・アイリッシュの伝承音楽をベースにして発展した音楽のジャンルとのこと。ギター、フラットマンドリン、バイオリン、バンジョー、ベースが織りなす軽快なリズムに手拍子と指笛が上がり、「おじいさんの古時計」をともに口ずさむなど、楽しい初秋の一夜となりました。

| | コメント (0)

« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »