2009.06.28

「三井グランド環境裁判」第5回控訴審

「三井グランド環境裁判」第5回控訴審が、6月22日東京高裁で開かれました。

東京都自然保護条例違反問題
なっていない都の答弁書
 東京都は自然保護条例第48条違反に関して審理に同意しましたが、原告側に「重大な損害がない」「原告適格がない」「区画整理事業は完了し中止を求める対象が存在しない」等の理由を挙げ、「原状回復命令の却下」を求めてきました。
 これに対し上條弁護士が、「南北2つの事業として開発すると『知事の認可』が必要となることを認識しつつ協議だけでOKとした違法を問うているのだ」と、論点をすり替える都の態度に反論しました。

横倉邸を準安全面積に認定!
避難有効面積算定で違法
 森近弁護士は、避難有効面積に関する違法を追及しました。都が有効面積算定の基礎として出した図面(裁判の過程で三井不動産作成と暴露される)で、柏の宮公園に隣接している個人の邸宅(横倉邸)を準安全面積と認定している。しかし、平成19年に都が改訂した避難場所図面では準安全面積に入っていない。
 また、新日鉄浜田山寮及びマンション「プレステージ浜田山」の駐車場を全て安全面積域に認定している。駐車場部分の避難有効面積の利用可能率は50%であるにもかかわらず100%として算定している違法と、マンションは敷地の北西部分にも建物が存在するのに濃い青色で「安全面積域」と評価しているなど重大な違法があると追及。

証人尋問と監督処分の発動を!
 最後に立った斎藤弁護団長は、「事業を一つにしないと具合が悪い」と誘導した東京都の責任の重大性と、その「相談処理カード」を「廃棄した」と回答してきた犯罪性を厳しく追及し、関係者の証人尋問と都市計画法81条に基づく「監督処分の発動(建築が終わっていても取り壊し請求ができる)」請求の用意があることを表明。被告側が隠蔽を計れば計るほど「不利となって跳ね返っていくであろう」と諭しました。
 次回は、9月7日と10月26日(2時半~3時半)と決まりました。

DVDをご覧頂き、広めて下さい
 「三井グランド環境裁判」のDVDが完成しました。東京緑地計画の歴史に触れるとともに「官民談合」の策略を解き明かし、この運動の意義を訴えています。多くの方にご覧頂ければ幸いです。注文は事務局まで(NQJ24249@nifty.com 支援カンパ500円)

「三井グランドと森を守る会」ニュース No.146 「News_146.pdf」をダウンロード
第5準備書面 「090622_Kousonin_JyunbiShomen_5.pdf」をダウンロード
第6準備書面 「090622_Kousonin_JyunbiShomen_6.pdf」をダウンロード

再求釈明申立 「090622_SaiKyushakumei_Moushitate.pdf」をダウンロード

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2009.06.06

9回目迎えた 「わがまちフォーラム」

Okabe_90529_8 社会環境をケアする時代に 

  住民自身の、「わがまち」をみつめる視野を広げようと始めたフォーラムも、9回目を迎えるまでになりました。
 今回は、地元にお住まいの岡部明子・千葉大学工学部准教授に再び登壇頂きました。先生は、「三井グランド開発における健康被害のリスクとアセスメントの必要性」と題する学者の共同意見書を東京地裁に提出して頂いています。
 講演は、先の見えない「怯(おび)えの時代」にあって、地球環境やCO2削減問題に市民が主体的に関わり、どのように活動すればうまくいくのかを、オーストリアのアルプス地域を中心に活動する「気候同盟」やウイーンのサービスセンターの取り組み、ポーランドのロスプダ渓谷論争(欧州縦断道路建設問題)などの事例を紹介しながら、他の活動とネットワークして、よりグローバルネットワークに働きかけることで、小さな運動でも大きなものを倒せる可能性があるのではないかという指針を示されました。

世論を日本中に広げよう

 「三井グランド環境裁判」については、上條弘次弁護士から、「開発が東京都自然保護Bengodan_hokoku_90529_3 条例違反であることが明白となり、“元の姿に戻せ”という命令を裁判所が出すよう求めている」こと。この件で追加的併合審理を請求し、「相手の回答待ち」である現状が報告されました。
 斎藤驍弁護団長は、戦前の軍国主義が強まる状況の中にあっても、西欧に習って「大都市の中に緑地を作ろう」という画期的な取り組みが始まった。その先陣を切った三井グランドは、単に三井グループだけでなく国民にとっての財産だった。これを潰してマンションにすることが、もっと早く日本中に知れ渡っていたなら、計画は挫折したであろう。三井の「官民談合」への批判は、今強まっている。杉並レベルから東京都レベルへ、さらに日本レベルへと広めていくことがカギであると熱く語られました。

音楽で世界旅行 VOL2

 第2部は、やはり地元在住で2度目の出演になる高橋舞さんのピアノ演奏。舞さんが撮られたモーツアルトやショパンの生家や足跡の地をスクリーンに映しながら、解説付きの「音楽で世界旅行 VOL2」。
Takahashimai_90529_3  モーツアルトの「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」は、しっとりと、また軽やかでリズミカル、一変して激しく躍動感にあふれる、絶妙の演奏に聴き入りました。また、メンデルスゾーンの「春の歌」やショパンの「ノクターン変ホ長調」「子犬のワルツ」に、心癒されるひとときとなりました。

DVDが完成・発売開始
 これまでの運動をまとめた「三井グランド環境裁判」のDVDが完成しました。東京緑地構想の歴史に触れるとともに、「官民談合」の策略を解き明かし、この運動の意義あることを訴えています。ご希望の方は「会」または「原告団」へ(一枚¥500)。
 

次回口頭弁論
6月22日・午後2時30分~東京高裁101号大法廷

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2009.05.26

第9回 わがまちフォーラム

環境にやさしい、住み良いまちをめざして

日時 平成 21年 5月 29日(金)
    午後 6時 30分 ~ 8時 40分~(開場 6時 10分)
場所 浜田山会館1階ホール TEL 3302-4555
    杉並区浜田山1-36-3
    入場無料

プログラム

 (1) 講演 「社会環境をケアする時代に」
       岡部 明子 千葉大学工学部 准教授(都市環境建築計画)
                   東京大学大学院修士環境学博士
                       バルセロナに10年在住、欧州都市再生を研究

       午後 6:30 ~午後 7;30

 (2) 「三井グランド環境裁判」 報告
       午後 7:30 ~ 午後 7:50

 (3) ミニコンサート 「ピアノ演奏  - 音楽で世界旅行 Ⅱ - 」
       演奏 高橋 舞 桐朋学園大学音楽学部卒
                          モーツァルテウム音大修士課程修了
                          (マギスター・デア・キュンステの称号を持つ
                          新進気鋭のピアニストで地元在住)
                  ショパン「子犬のワルツ」
                  メンデルスゾーン「春の歌」他

       午後 8:00 ~ 午後 8:40

主催 わがまちフォーラム実行委員会
後援 三井グランドと森を守る会

ご案内のチラシをご覧頂けます 「wagamachi_forum_9.jpg」

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2009.05.17

「ガレージセール」は順延します

17日の「ガレージセール」は、雨天のため24日に順延します。
尚、野菜・干物など、生もの類のみ即売しています。ぜひお買い求めください。

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2009.05.10

三井グランド環境裁判 第4回控訴審

東京都自然保護条例違反で原状回復請求
 4月27日の第4回控訴審で弁護団は、「三井グランドの開発は、東京都自然保護条例第48条に定められた『知事の許可を得ていない』開発である。従って、知事の『工事中止命令』と『原状回復命令』を追加請求」しました。ただ、現在の法律のもとでは(一審の判決を不服として控訴しているものですから)、控訴審で新しい争点を追加する場合、被告側の同意を必要とします。被告側代理人は、「持ち帰って検討する」と答弁しました。

法曹界の第一人者2氏の「意見の表明」を提出
 小田急高架事業訴訟での最高裁大法廷判決(平成17年12月7日)と浜松・遠州鉄道上島駅土地区画整理事業の最高裁大法廷判決(平成20年9月10日)で,都市計画や土地区画整理に対する住民の原告適格が認められ、住民の「訴える権利」が大きく前進しました。
 今回の口頭弁論で、この流れを是とする元最高裁判事・園部逸夫氏と東京大学大学院政治学研究科・小早川光郎氏の「ヒアリングメモ」(意見の表明)を提出しました。お二人は法曹界を代表する方で、私たちの主張の妥当なることを物語るものです。

新たな証拠提出
東京都の「開発相談受付簿」(平成16年12月29日)
 三井グランドの開発に当たって、三井不動産は東京都に下相談をしています。その「受付簿」を弁護団が入手、証拠提出しました。(受付第140号、第141号)
 2つの事業が存在する場合、東京都自然保護条例48条が適用され「知事の認可」が必要です。また、都の自然保護審議会にも諮らねばなりません。この下相談に、三井不動産は(株)「オオバ」というダミーを使っています。なぜここまで姑息な方法をとるのでしょう?「47条の『協議』だけで済ませましょう」とした様が歴然としています。弁護団は、「環境法をこれほど蹂躙した事業は即刻中止処分にすべきである」と迫りました。

次回口頭弁論:6月22日午後2時30分から、東京高裁101号大法廷

恒例のガレージセール
5月17日(日)9時半~14時半
高井戸東3-15 近隣(正用公園の北側の通り)雨天の場合は24日に順延

わがまちフォーラム 講演と音楽の夕
5月29日(金)午後6時半~ 浜田山会館
講演:岡部明子先生/三井グランド裁判報告/ピアノ演奏:高橋舞さん

控訴人第4準備書面 「90510_Kousonin_JyunbiShomen_4.pdf」

求釈明申立 「90510_Kyushakumei_Moushitate_1.pdf」

訴状(追加的併合) 「90510_Sojo_TsuikatekiHeigo.pdf」

園部逸夫先生ヒアリングメモ 「90510_Hearing_Sonobe.pdf」

小早川光郎先生ヒアリングメモ 「90510_Hearing_Kobayakawa.pdf」

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2009.03.06

「原告適格」はある。直ちに原判決取消しを

「三井グランド環境裁判」控訴審で弁論

2月25日開かれた「三井グランド環境裁判」控訴審での、原告団弁論の要点を紹介します。

「原告適格」の有無

 「原告適格」とは「訴える資格」のこと。一審は「住民に訴える資格がない」として、実態審理をせず、門前払いしました。 
 斎藤弁護団長は、「原告適格」を認めた浜松市遠州鉄道上島駅再開発事業訴訟の最高裁判決(昨年9月10日)を取り上げました。判決についての学者や最高裁調査官の解説が出始めているが、これらを見ても「原告適格なし」とした一審判決の誤りは明白である。少なくとも三井グランド開発の南側地区は、同じ「都市計画事業」の「土地区画整理事業」である。
 この浜松の判決と、同じく「原告適格を認めた」小田急高架事業の最高裁判決(平成17年12月7日)と併せてみれば、「原判決」は最高裁判例からまったく逸脱している。裁判長は一刻も早く「原判決取り消し」の決断を下して頂きたい、と迫りました。

東京都自然保護条例違反
「知事の工事中止命令」を請求へ

 前回明らかになった「土地区画整理事業」申請時の三井不動産の違法(別項)について、区と都は口をつぐんだままでした。弁護団長は、「被告側の反論を見定めた上で『知事の工事中止命令』を請求するつもりであったが、何の回答も無い。近々、中止命令を請求する」と通告しました。
(注)事業申請時に三井不動産は、杉並区には「2つの土地区画整理事業」、東京都には「1つの土地区画整理事業」として申請するという、姑息な方法を取っていました。行政に違法な申請を認めてはなりません。認可は取り消されるべきです。

区画整理事業は終了というが
現場の「公開」を要求

 杉並区は、土地区画整理事業は終了したといいます。しかし、現場は鉄板の塀で囲まれていて立ち入り出来ません。弁護団長は、「終了しているなら公開するのが当然である。裁判長は職権で公開命令を出すべきだ」と迫りました。裁判長は「民間企業のことなので、当事者間で話し合って」と言っていましたが、重なる追及で事実上の勧告となりました。
(注)「事業終了」ということは、道路の所有権移転登記も完了し公道になっているということ。つまり、三井不動産が「公道を不法占拠して工事している」構図です。区代理人は、「意向は伝える」と答えざるを得ませんでした。

次回弁論 4月27日(月)午後4時~ 東京高裁101号大法廷

「守る会」ニュース141号 「News_No.141.pdf」をダウンロード

2月25日の控訴審に提出した「第3準備書面」と、斎藤弁護団長の弁論を紹介します。

「第3準備書面」 「90225_Jyunbi_Shomen_3.pdf」をダウンロード

斎藤弁護団長の弁論 「90225_Benron_1.pdf」をダウンロード

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2009.02.15

次回口頭弁論のお知らせ

次回口頭弁論

2月25日午後1時30分から、東京高裁101号大法廷です。

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2009.02.12

羽沢ガーデンのマンション計画 白紙に

 「渋谷区広尾・羽澤ガーデンの緑を守る会」が渋谷区と東京都を相手取っておこしていた裁判で、以下の通り、開発業者の三菱地所が、計画を白紙に戻したことがわかりました。今後の裁判の行方は、ニュースが入り次第お伝えいたします。(同会は、一昨年11月に発足した「東京環境行政訴訟連絡協議会」のメンバーとして、互いに協力してきました)。

報道関係各位、関係者各位

 三菱地所がマンション群の建築を計画していた、渋谷区広尾3丁目の羽沢ガーデンの開発計画が白紙に戻ったことが分かりました。本件は、近隣住民が渋谷区を被告に「開発許可差し止め」の行政訴訟を提訴しており、開発計画の取り下げについては、弁護団長の斎藤驍弁護士が2月6日の夕方、渋谷区都市整備部長の濱出憲治氏に電話で確認いたしました。
 羽沢ガーデンには、大正時代の貴重な建物と緑豊かな庭園が残されており、「緑と文化は市民共有の財産であり、所有者と雖も勝手な開発は許されない」と原告側は主張していました。記者会見も予定しているので、追ってお知らせ致します。以下のブログにもアップしてあります。

http://shibuyaopen.blog17.fc2.com/
羽沢ガーデン環境行政訴訟原告 久保田正尚

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三井グランド環境裁判

住民に「原告適格(訴える資格)」ある
2つの最高裁判決で明白

「原告適格」について、「三井グランドと森を守る会」のニュースを紹介します。

小田急高架事業判決(2005年=平成17年12月7日)

 小田急立体交差事業訴訟での、平成17年12月7日の最高裁大法廷判決(平成17年判決)は,都市計画法59条の規定による都市計画事業の認可に対する取消し訴訟にかかわる周辺住民の原告適格について判断しました。
 それは小田急線沿線南北それぞれ1キロメートルに達する、5万3000世帯(人口約20万人)に対し原告適格(当事者適格)を認めたもので、従前の判例の質を大転換したものです。

遠州鉄道上島駅前再開発判決(2008年9月10日)

 浜松市の遠州鉄道上島駅周辺の土地区画整理事業の取消しを求めて、地権者約30人が04年2月に提訴したもの。これまで最高裁は、土地区画整理事業について、1966年の判決で「計画は事業の『青写真』に過ぎない」と判断、「取消し訴訟の対象にならない」としてきました。しかし、08年9月の判決では、「計画決定の段階で取消しを求める訴訟の対象と認める」と転換しました。
 この判決で大事な点は、区画整理が都市計画事業としてなされる場合の施行認可は、都市計画法59条の都市計画事業認可に相当するとしていることです。とするならば、三井グランド区画整理事業の、少なくとも南側部分は都市計画事業としてなされているのですから、この処分については大法廷判決が該当することになり、周辺住民は当然、原告適格を有することになります。

 三井グランドの区画整理が南北に切り分けていること自体問題であり、徹底して検証すべきことですが、これはおくとして、南地区は明らかに杉並南部土地区画整理事業の一部とされている都市計画事業です。一審判決が、それを全く別の処分であるかのように扱い、原告適格や住民の主張を制限したことは、明らかに浜松訴訟の大法廷判決に反しています。
  

次回口頭弁論のお知らせ
2月25日午後1時30分から 東京高裁101号大法廷

「三井グランドと森を守る会」ニュース No. 140 「News_140.pdf」をダウンロード

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おいら「東京タヌキ・高井戸」 元気だよ

Photo_2 人間界は「派遣切り」で大変だけれど、おいらも「すみか追い出し」で危機的状況。根っ子は、つながっている感じがするがなあ?

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Photo 2匹だよ  わかるかな?

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2008.12.28

「東京都自然保護条例」を侵す重大な違反

24日の控訴審で弁護団長が追及

Fig_81228_2  12月24日、東京高裁で開かれた「三井グランド環境裁判」控訴審第2回口頭弁論で斎藤驍弁護団長は、今回の開発が「東京における自然の保護と回復に関する条例(東京都自然保護条例)」に違反している事実を明らかにしました。
 同条例は、開発規制こそ自然及び都市環境を守る最大の眼目であるとして、開発を「許可制」にしています。規模によっては、東京都自然環境保全審議会の意見を聴かなければなりません。これでは、三井グランドの開発許可が取れません。ところがこの条例にも抜け道があって、「国の機関若しくは地方公共団体が行う行為……若しくは土地区画整理法……による土地区画整理事業の施行として行う行為は許可を受けることを要しない。この場合、その行為を行おうとするときは、あらかじめ知事に協議しなければならない」(47条5項)とあり、三井不動産と杉並区と東京都は、この例外規定に着目しました。これが今回の開発です。環境アセスメント等を逃れるために、南北ふたつの「土地区画整理事業」に振り分けながら、一方で、彼らは、この条例を潜脱しようと姑息な方法を用いたのです。
 南地区の「都市計画事業としての土地区画整理事業」と北地区の「土地区画整理法による土地区画整理事業」という2つの開発事業を、事業地全部について、あたかも一つの開発行為であるかのように取り繕い、下記のような協議申請を行いました。(以下、被告側提出甲第43号証の1)

  平成17年9月9日
(1)行為地の地名、地番及び地目  杉並区高井戸東一丁目の一部
(2)行為の規模  84,178平方メートル
(3)行為の目的  土地区画整理事業による宅地造成 (以下略)

 そして、9月20日、都知事が同意する旨の回答をします(同乙イ第11号証、12号証)。しかし条例は、開発規制逃れを防ぐために、形の上では別々の開発行為が実質一つのものとしてなされる場合には「開発の許可の特例」を定めています。第48条 前条の規定にかかわらず……土地の形質を変更する行為を行おうとする者は、……あらかじめ「知事の許可」を受けなければならない。
 要するに、三井不動産という同一の所有者が同時に2つの開発行為を行う場合には、「許可」の対象となり「協議」で済ませることは、都条例を根底から蹂躙することになります。
 施行認可の要件規定である土地区画整理法第9条1項には、申請手続が法令に違反していること、同項2号において事業計画の決定又は内容が法令に違反していること等が施行認可を許さない条件とされています。都条例及び都規則は、いうまでもなく「法令」に入ります。これらに違反をすれば「法令違反」となり、施行認可は許されないことになります。南の「都市計画事業たる土地区画整理事業」と北の「普通の土地区画整理事業」に振り分けたのは、法の求める開発規制を逃れるための甚だしい作為であった―悪事が白日の下に晒されました。(原告適格については次回掲載します)

第一準備書面「81224_JunbiShomen_1.pdf」をダウンロード

第二準備書面「81224_JunbiShomen_2.pdf」をダウンロード

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2008.12.18

アド街ック天国・浜田山 1位が「パークシティ浜田山」の怪

BPO(放送倫理・番組向上機構)に審理要請

Pic_81218_2  テレビ東京「出没!アド街ック天国」(10月18日)浜田山編が放映され、三井グランドに建設中の「パークシティ浜田山」が人気スポット1位に。「人気の井の頭線沿線を揺るがす大事件勃発!あこがれのあの街に来春巨大な住宅地が誕生するのです!」とナレーションが入り、モデルルームや販売価格を紹介、三井不動産のコマーシャルかと思わせる内容に、守る会にも多くの住民から疑問の声が寄せられました。また、週刊朝日(11月7日号)にも「アド街ック天国に地元が大ブーイング 浜田山1位はなぜか造成中の住宅開発」と特集が組まれ、大きな反響をよびました。
 地元住民の抗議の声を受け、「浜田山・三井グランド環境裁判」原告団は、2度にわたりテレビ東京宛てに「放映意図に対する抗議と質問状」「訂正・取り消し放送要請と再質問の申し入れ」を送付。「浜田山の街の景観・環境を破壊し、裁判中のマンションを1位として放映した意図・制作経緯」などを明らかにするよう求めましたが、「制作過程に問題はなく、訂正または取消しの放送は必要ない」として「質問への回答は差し控えさせていただく」と回答。テレビ東京側が、要請や質問に取り合わないという姿勢に終始したため、「浜田山・三井グランド環境裁判」原告団代表と斎藤驍弁護団長連名で、12月16日付けでNHKと民法でつくる第三者機関「放送倫理・番組向上機構」(BPO)理事長、同機構放送倫理検証委員会委員長宛て「貴委員会における審理のお願いについて(要請)」を送付しました(別記)。

記者会見に12社。朝日、東京新聞、共同通信社などで報道
 
Pic2_81218  要請と同時に、12月16日、弁護士会館で記者会見を開催。主要新聞社など12社が取材。公正中立を旨とするマスコミのあり方を問う会見に関心が集まりました。
 17日、朝日新聞朝刊には、「アド街」1位は係争中のマンション。浜田山の反対住民、BPOに検証要請」の見出しをつけ、「原告団の代表らは、広域避難場所がなくなり生活環境が悪化するなどとして行政訴訟を起こしていることに触れず、マンションの宣伝に終始し、娯楽番組とはいえ、不適切だった」と述べたことを報道。
 東京新聞は、「係争に触れず紹介 不適切」の見出しに「番組の制作過程をなどを調査・検討するよう求めている」と掲載し、共同通信も全国加盟社に配信しました(写真は記者会見で配った資料)。

放送倫理・番組向上機構
理事長 飽戸  弘 殿
同機構放送倫理検証委員会
委員長 川端 和治 殿
2008年12月16日

「浜田山・三井グランド環境裁判原告団」代表  由井玲子・福田睦子・野口ひろ子
同裁判訴訟代理人・弁護団団長・斎藤驍

貴委員会における審理のお願いについて(要請)

 日頃より視聴者の基本的人権の擁護と正確な放送、放送倫理の高揚を通じて、放送番組の向上にご尽力いただいていることに敬意を表します。
 私たちは、テレビ東京が2008年10月18日に放送した「出没!アド街ック天国」について、貴委員会において、十二分に審理いただき、適切な対処をお願いするものです。それは、私たちが下記のように判断するからです。
(1)当該番組は、多くの視聴者に、一企業の建設中のマンションの宣伝番組と受けとめられた異様な内容であり、娯楽番組とはいえ、放送番組として不適切であり、地域住民をはじめ多くの視聴者へ誤った情報提供を行う結果を招くものであったこと。
(2)しかも当該マンション建設が、その用地の区画整理事業認可について現在行政訴訟で係争中であることは取材過程で当然認知できる状況であったにもかかわらず、番組上ではそのことに一切触れず、番組制作の公正性を著しく損なうものであったこと。
(3)また、このことに対する私たちの二度にわたる質問や訂正・取消放送の要請に対して、テレビ東京はまともに対応することなく、「制作過程の問題は無く」「内容に誤りは無い」と繰り返し、質問にも一切答えず、その姿勢は視聴者への対応の点でも放送倫理に欠けるものであること。
 以下、私たちが申し立てに至る経過と当該地域と係争中の裁判の経過、そして当該番組の問題点と私たちの意見、審理いただきたいことを略記いたします。
 当該番組とこの間の私たちに対する局の対応は、単に当該番組だけの問題だけでなく、局の番組制作姿勢、社会的責任にも関わる問題をはらんでいると考えます。私たちは、貴委員会が、放送への視聴者と国民の信頼を回復するため、当該番組の企画・調査・制作・放送・視聴者への対応の全過程について、調査・検証し、その判断を示されることを、重ねて要請します。

1.申し立てに至る経過

(1)2008年10月18日の当該番組放送後、地域の視聴者をはじめ、建設中のマンションのことを知っている視聴者から、「あの放送はなんなのだ。コマーシャルなのか」とか「開発業者からいくら出ているのか」といった声が続出。商店街の店主の間でも、「異様だね」「どうやってランキングを決めたのか」といった疑問も出され、これらの声を受けて、私たちは10月22日、テレビ東京社長 嶋田昌幸社長宛に質問書を送付した。
(2)10月29日付で、テレビ東京太田哲夫制作局長名で返答があったが、「業者等からの資金提供を受けた事実はない」という的はずれなことを強調するだけで、質問や疑問を受けつけないという態度で終始するものであった。
(3)11月10日、放送の正しい発展を願う立場から、問題を明確にするために、テレビ東京嶋田昌幸社長他三名宛に「訂正・取消放送要請と再質問の申し入れ」を行った。
(4)11月20日付で、テレビ東京太田哲夫制作局長名で返答があったが、番組企画の趣旨を述べた上で、取材過程で「パークシティ浜田山」が来春完成するとの情報を得て、番組構成を決めたとし、「制作過程において、弊社または番組スタッフが、三井不動産株式会社を含む利害関係者から何らかの要請や圧力を受けたということは無く、また、これら利害関係者から何らかの資金提供を受けたとの事実も一切ございません。」と述べ、制作過程に問題はなく、内容に誤りはないという認識から、「訂正または取消の放送は必要ない」として、そのため「質問への回答は控えさせていただきたい」と、重要な事柄には口を閉ざしたまま、黙殺するものであった。
(5)以上の通り、テレビ東京の対応は、要請や質問に取り合わないという姿勢に終始しているため、これ以上、テレビ東京とのやりとりをしても、問題ははっきりしないと判断し、今般、貴委員会における審理を要請するに至ったものである。

2.地域の概要と当該裁判の経過

(1)当該番組が対象とした浜田山地域は、1933年、わが国ではじめての都市緑地として指定されて以来、第二次大戦後の戦後復興都市計画にも緑地として位置づけられてきた。戦前から三井グランドをはじめ、興銀・新日鐵などの広大なグラウンドを配し、住宅開発が進むなかでも一貫して第一種住居専用地域として指定され、緑豊かな閑静な住宅地を形成してきた。1969年に旧都市計画法によって、23区内の緑地1万ヘクタールを解除して宅地開発を推進したあとも、三井グランドを含む神田川流域を中心とした杉並区南部470ヘクタールは、土地区画整理事業地区指定され、緑地を維持し、杉並区の生活環境・景観を守り、熱汚染を抑止する上で重要な役割を果たしてきた。井の頭公園から神田川沿いに並ぶNHKグラウンド、大蔵省・郵政省グラウンド等と和田堀公園・善福寺川公園につながる地域の要に位置する三井グランドは、動植物の生態系を維持する上でも貴重な緑地であった。また周辺住民4万余人の広域避難場所でもあり、古くから地域住民に愛されてきた憩いの場所でもあった。
(2)2003年暮れに、三井不動産によるグラウンドの閉鎖、高層マンション開発計画が公表されたことから、住民の間でグラウンドの存続・マンション開発反対の声が上がり、数度にわたる杉並区・区議会、東京都、三井不動産に対する陳情・請願・要請署名運動、公園化の要請交渉、住民主体の地区計画の策定・提出など、「三井グランドと森を守る会」を結成して、精力的な運動が展開された。しかし、三井不動産は、頑なに交渉を拒否し、東京都と杉並区を抱き込んで、一人地区計画という手法を使い、二つの区画整理事業を一体のものとして処理するという違法な処分によって、高度制限や容積率緩和を手にして、2005年に周辺の倍の6階建てのマンション開発を着工した。
(3)三井グランドと森を守る会では、土地区画整理事業認可・工事着工という事態をふまえ、2006年5月、土地区画整理事業認可取消を求めて、杉並区・東京都を相手取って、60名(一次原告52名、二次原告8名)の原告団で東京地裁に提訴した。後に付帯して、工事車輌の通過に関わる特殊車輌通行認可取消の訴えも併訴するが、この裁判は、ここ浜田山のマンション開発の是非にとどまらず、こんにちにおける都市の緑地のあり方を本格的に問う裁判である。東京地裁は、行政訴訟における原告適格の拡大という時代の流れに逆行し、広域避難場所をめぐる問題を除いては、不当にも原告適格を認めず、2008年5月、訴えを却下(一部棄却)した。私たち原告団はただちに東京高裁に控訴、現在審理中である。

3.当該番組と局の対応に対する私たちの意見

(1)当該番組は、その冒頭から「人気の井の頭線沿線を揺るがす 大事件勃発」と、現在三井不動産が建設中のパークシティ浜田山の宣伝番組とも受け取れる、通常の感覚を持ったものにとって違和感を持たざるをえないものであった。30位までのランキングのトップに位置づけ、番組の最後に冒頭の「大事件勃発」を繰り返し、ゲストのメンバーの「住みたいーっ!」という場面をアップで流し、コマーシャルまがいの番組となった。
 ナレーションは「浜田駅にすぐ近く、かつて三井浜田山グランドがあった緑に包まれた」「来年9棟のマンションと39区画の住宅が出現します」「2000本の木々に囲まれ、あこがれの都市空間 第1位、パークシティ浜田山」とし、「来年3月から順次入居を開始します」「敷地内には公園や共同の施設が充実、クラブハウスにはくつろげるラウンジとフィットネスセンター、ソーシャルハウスにはツータイプのゲストルームとビリヤードが楽しめる極めつけのサロン」と紹介。「9棟のうちABC棟はすでに6割が販売済み、現在DE棟を販売中」「1LDKに書斎と納戸がついた105平方メートルのこのタイプで1億5,500万円。マンション全体の最高額の物件は204平方メートル、4億円」と販売状況や価格まで丁寧に流し、最後は「緑豊かな未来シティ いかがですか」と勧誘して締めくくったものである。これは、娯楽番組とはいえ、紹介の域を超え、宣伝・勧誘を意図したものといわざるをえず、放送の社会的使命を逸脱したものであること。
(2)私たちの質問に対して、テレビ東京は、「浜田山を取材する過程において、『パークシテイ浜田山が来春完成するとの情報を入手』し、『都内でも有数の大規模開発物件であり、その完成に伴い、浜田山という街の魅力がさらに増すだろうと判断』し、本件番組を構成することと致しました」としているが、その反面での街の変化についてはなんら触れようとしていない。当該マンション開発によって、この地域から大規模な緑地が消滅し、16メートル幅の都市計画道路と第一種低層地域に6階建ての孤島が出現、2000人の人口と700台の自家用車が一挙に増え、交通渋滞や事故の危険の増大、震災時の避難場所の狭隘化が進み、街の住環境が一変することは明らかであり、取材する過程で、当然得られる情報であったはずである。また、それらのことに関わって、建設に関わる用地の区画整理事業をめぐる行政訴訟(東京高裁第12民事部 平成20年(行コ)第260号 土地区画整理事業認可処分取消等請求控訴事件)で係争中の物件であることも知り得たはずである。この裁判の結果如何によっては、当該マンションの建設が事実上不可能となり、契約購入者は被害を被ることにもなりかねないものであり、これらのことを無視し、利害関係者の一方だけの取材にもとづく放送は、放送法第1条2の「真実の放送」、第3条4の「意見が対立している問題に対しては、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」に反していること。
(3)当該番組が私たちをはじめ地域住民に違和感・不信感を抱かせたのは、番組が地域での利便性や景観、各種商店、飲食店など、まったく性格の違う分野のものをランキングするという、番組制作者の恣意性の強いものであり、その第1位に「建設中で、しかも係争中のマンション」をランキングづけしたことにある。この点で、ランキングの基準の明示とあわせて、第1位にした根拠と判断を明らかにするよう求めたことに対して、局は一切触れようとせず、その姿勢は私たちの違和感・不信感をいっそう大きくするものであること。
(4)放送局が番組放送終了後に、視聴者の疑問や質問にどう対応するかは、放送内容とともに、放送倫理上の重要な問題である。今回の二度にわたるテレビ東京の回答は、私たちの疑問や質問にまともに答える姿勢のかけらもなく、はじめから「やましいことはない」「誤りはなかった」という態度を前提にしたものでしかない。私たちが再質問した事項に対して、「訂正又は取消の放送は必要ないものと考え」ているので、「質問への回答は控えさせていただく」とするに至っては、放送事業者というに及ばず、社会的責任を担っているものの資格をも疑わざるをえない。質問事項に答えた上で、問題も誤りもないとしなければならないのであって、きわめて不公正な態度といわざるをえない。このような問題点を隠蔽するようなテレビ東京の視聴者への対応は、社会的・公共的責任を負う放送局の倫理性を問われる問題であること。

4.貴委員会における審理の要請

 当該番組と局の対応についての私たちの意見をご理解いただき、当該番組の企画・取材・制作・放送、そして局の視聴者への対応のすべての過程について、調査・検証・審理をいただき、放送倫理にもとづき、当該番組が放送の公平性、正確性、公平性に反する点がなかったか、ご判断を仰ぎたい。

 なお、当該番組について、『週刊朝日』11月7日号に紹介記事が掲載されていますので、参考資料として添付させていただきます。また、私たちは、貴委員会の審理及び調査に、必要であれば積極的に協力させていただく用意があることを申し添えます。

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2008.11.27

緑保全へ 心新たに

第8回「わがまちフォーラム」
世界と日本 緑創造の具体例に感銘広がる

Ishikawa_81127_4  19日夜に開いた「第8回わがまちフォーラム」には、70人余が参加。石川幹子東大大学院教授の講演と、斎藤驍・三井グランド環境裁判弁護団長の報告、管楽器とピアノによるミニコンサートで、環境保全への想いを新たにしました。

「命を守り、心を育む都市の緑地」
 石川先生は、高速道路を地下化し緑地を創りだしたボストン、護岸壁をとりはらって水辺を回復した中国・瀋陽、廃棄物埋め立て予定地を「水と緑の回廊」に変えた岐阜県各務原市などの具体例をスクリーン上に映し、人間も含めた生き物にとって「緑」がいかに大事か、諦めず計画をたてて実行していくことの大切さを話されました。
 関東大震災の教訓から東京緑地帯が構想されて以来、神田川緑地帯がいつも要の位置にあったこと、先人が守り続けた努力を受け継ぐ重要性を強調された石川先生は、これを壊した愚かさを指摘するとともに、環境を守り抜こうとする我々の運動に激励を与えて下さいました(写真:講演する石川先生)。

環境保全を司法の場で
Saito_81127_2  斎藤弁護士は、「まちづくりの中で緑保全を実現されている石川先生と同様、私は司法の場で緑保全を実現していく」と、三井グランド環境裁判にかける決意を披瀝されました(写真:報告する斎藤弁護団長)。

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Soratobufue_81127_3 ミニコンサート
軽快・軽妙、ジャズ演奏も

 第2部は、管楽器(江崎浩司さん)とピアノ(長久真実子さん)によるミニコンサート。「G線上のアリア」や「トルコ行進曲」、軽妙な「北風小僧の勘太郎」やジャズ演奏も入り、アンコールの声も飛んで盛り上がりました(写真:江崎さんと長久さん(「空飛ぶ笛」)の演奏に心あわせて)。

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2008.11.04

「浜田山・三井グランド環境裁判」

圧巻! 控訴審の初口頭弁論

 「浜田山・三井グランド環境裁判」の控訴審口頭弁論が、10月24日、東京高裁102号大法廷(柳田幸三裁判長)で始まりました。裁判は「土地区画整理事業認可処分取消請求」と「特殊車両認定処分取消請求」の2件。弁護団は改めて併合審理を要求、以下のように控訴理由を述べました。

 「本件は、行政事件訴訟法の改正、小田急線連続立体交差事業認可取消請求事件大法廷判決(平成17年12月7日、以下「大法廷判決」という)後、これらをふまえて初めて提起された環境行政訴訟である。従って、原告適格や弁論の範囲、裁量統制のあり方等、新しい論点が多岐にわたるケースであり、かつ、いずれも上記改正と大法廷判決の意義に直接係わるものである。 原判決は、この意義をほとんど理解せず、曲解している点において、すでに 法令違反、判例違反ということになる 」
 「歴史的・文化的にも、また都市環境の点からも極めて重要な意義を持つ本件三井グランドをとりつぶし、鉄とコンクリートのマンション群に変貌させることが、とりわけ周辺住民に対しどういう影響を及ぼすか、容易に想定できる。緑地を維持するだけでは足らず、格段に増やさなければならない状況であるのに、私有地であるとはいえ重大な社会的使命を果たしてきた三井グランドを営利の観点から一方的に処分開発することを周辺住民は黙過できなかった。控訴人らは、1万名以上にのぼる周辺住民を代表して、三井不動産と結託してこれを野放しにしている杉並区、東京都に開発を中止させ、緑地の保全を求めているのである。本件開発はまさに官民談合というべき無理を重ねた違法なものであり、かかる点について後述するが、何よりも裁判所が理解すべきことは周辺住民である控訴人らの提訴の気持は、現在の多少心ある市民が抱かざるを得ない自然な真情であるということである。原判決の最大の欠陥は、真摯にこれを受けとめ、裁判所にふさわしい考察を怠っているということである」

(詳しくは下記リンク「控訴理由書」をご覧下さい)

 
原告を代表して福田さんと野口さんが意見陳述しました。

〈福田さんの陳述要旨〉

 玄関のドアを開けると目の前に太いケヤキ並木が並んでいます。秋から冬にかけて、木の間ごしの落日は、刻々と赤みを変えて素晴らしいものでした。今はもう、空も、燃える落日も見ることはできません。
 三井グランドは、杉並南部緑地帯470ヘクタールの中央に位置しています。井の頭公園から流れる神田川にそって、NHK・郵政省グランド・三井グランドを中心軸として、柏の宮・塚山公園が広がり、グリーンベルトを形成しエコロジカルコリドーが重なっていきます。そこに9棟ものマンション群が建築されるとどうなるでしょうか。自然環境は壊滅的な打撃を受け、ドミノ倒しのように荒廃していくことは明らかです。
 グランド中央を通る16メートルの幹線道路補助215号線は上北沢から船橋付近は整備済みで、荻窪から成田西付近は優先整備路線に指定され、閑静な住宅地はそう遠くない将来、様相を一変し、環境破壊が進むことでしょう。
 これ以上必要のない道路が造られていく導火線としての役割を担っていく違法な開発に歯止めをかけたいという強い思いから、06年5月に東京地裁に提訴しました。人類が生命・身体を滅ぼす取り返しのつかない事態に陥ろうとしていることに、誰しもが気づいているはずです。違法な行政処分を積み重ね、環境を破壊し、景観を損ない、人的被害を増大させることの是非を問うている住民に対して、裁判所は真摯に答えて下さい。

〈野口さんの陳述要旨〉

 私たちは、何故このような違法な開発が行われたのか、裁判の中で十分審理され、公正な判断が下されるものと信じ提訴しましたが、東京地裁で受けた裁判は、三権分立、司法の独立、公正審議等々の言葉とは程遠い、裁判に対する一切の幻想を打ち砕くものでした。裁判所は、「三井不動産の開発基本構想」の文書提出命令要請に応えることなく、三井不動産が作製したずさんな資料を一切検証せず、当事者の証人申請も認めず、突如強引に結審。「原告適格なし」と却下しました。
 しかし、立ちすくんでいては何事も解決しません。司法が法の砦としての機能を失えば、健全な市民社会は確実に滅びていきます。環境は破壊され、街は荒廃し、取り返しのつかない負の遺産を子々孫々遺すことになります。本日こそ、真の裁判の始まりにしたいと考えます。裁判所の門戸を本当に開く記念すべき日になることを切望してやみません。

(陳述全文は下記リンクよりダウンロードできます)

グラウンドの写真を掲げて

Hokokushukai_81104_web  内藤、森近両弁護士の控訴理由説明の後、再び斎藤弁護団長が立ち、「後一歩で官民談合が明らかになりかけたところで弁論を終結させ門前払いにした」一審の重大な疑義と三井グランドの自然の成り立ちについて論述。原告数名が立ち上がって、青空が広がるグラウンドやタヌキ、ボコボコと盛り上がっているモグラ塚、キイトトンボなどの写真を掲げ続けました。東京緑地帯形成の歴史とその重要性を説く弁護団長の熱弁は法廷を圧し、拍手が鳴り止みませんでした。
 次回までに、地裁で隠されたままになっている「三井不動産の基本構想」を提出するよう再度強く要求。次回口頭弁論は、12月24日に決まりました。

写真:裁判後の報告集会

控訴審の様子は、同様の内容ですが下記リンクの「三井グランドと森を守る会」ニュースNo.136でもご覧頂けます。

控訴理由書1「KosoRiyusho_1.pdf」をダウンロード
控訴理由書2「KosoRiyusho_2.pdf」をダウンロード
控訴理由書3「KosoRiyusho_3.pdf」をダウンロード
原告陳述、野口「GenkokuChinjyutsu_Noguchi.pdf」をダウンロード
原告陳述、福田「GenkokuChinjyutsu_Fukuda.pdf」をダウンロード
ニュース No.136「News136.pdf」をダウンロード

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“三井不動産の宣伝部長”になった「アド街ック天国」

『週刊朝日』(11月7日号)が厳しい批判記事

Shukanasahi_web_2    テレビ東京の人気番組「出没 アド街ック天国」が10月18日、「浜田山」を取り上げましたが、ランキング1位がなんと三井不動産の「パークシティ浜田山」。まるで住宅販売のCMを思わせる構成でした。『週刊朝日』11月7日号が、これを批判。「地元が大ブーイング」との記事を掲載しました。
 放送評論家の「これまでにない違和感を覚えた」との言葉や、番組に登場した店主の「ちょっとおかしかったよね。都営住宅ならまだしも、パークシティは民間住宅でしょ。企業公告じゃないんだから」といった声を紹介。
 原告団の野口さんの「広大な敷地に豊かな緑地があって、近隣住民に親しまれていた。災害時の避難場所にも指定されています。そこに突然、計画が浮上したので、環境破壊だと訴えたのです」との声や、小山さんの「三井不動産がイメージアップを図るため、『アド街』を利用した宣伝をしているのではないかとの疑念さえもっている」との厳しい指摘を紹介。「反対運動や訴訟について、『アド街』は一切触れていない」と批判しています。

写真上:「アド街ック天国」を批判した『週刊朝日』11月7日号

写真下:張り出した「週刊朝日」が高校生たちの話題に

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第8回わがまちフォーラム

11月19日(水) PM 6時30分~
浜田山会館ホール (杉並区浜田山1-36-3、TEL 3302-4555)

■ 講演 東京大学大学院教授・石川幹子さん
  「生命を守り、心を育てる都市の緑地」
  世界の動向そして、東京のグリーンベルト・神田川環状緑地帯

■ 「三井グランド環境裁判」控訴審報告
  斎藤 驍 弁護団長

■ ミニコンサート
  リコーダー&管楽器演奏 江崎浩司さん

多数のご来場をお待ちしています。

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2008.09.21

区画整理事業 計画段階でも提訴可能

最高裁、判例変更の問題点

 土地区画整理事業の計画決定段階でも住民が取り消しを求めて裁判を起こすことができるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎長官)は10日、計画段階では行政訴訟を起こせないとした最高裁判例を42年ぶりに変更し、住民側の提訴を認める判断を示しました。その上で、訴えを却下した一、二審判決を破棄、審理を静岡地裁に差し戻しました。
 訴訟は、浜松市の遠州鉄道上島駅周辺の区画整理事業に対して、区域内の地権者約30人が取り消しを求めて04年2月に提訴したもの。これまで最高裁は、土地区画整理事業について1966年の判決で「特定の個人に向けられた具体的な処分と著しく異なり、いわば事業の『青写真』に過ぎない」と判断。「その後の代替地の指定段階にならないと、取消訴訟の対象にならない」としてきました。今度の判決では「事業が進んでからの訴えしか認めないなら、その間に工事が進み、違法性の主張が求められても権利救済が十分に果たせない」とし、計画決定の段階で、取り消しを求める訴訟の対象と認めるべきだとしました。しかし地権者(利害関係者)はともかく、環境利益を侵害される周辺住民が争えるのかどうかについては言及していません。小田急大法廷判決と照らし合わせれば周辺住民も争えることになりますが、最高裁の本音がどこにあるかは充分吟味しなければなりません。

「三井グランド環境裁判」も頑張りましょう!

 区画整理は、行政が主体である場合と、三井グランドのように民間が主体となる場合があり、事業を開始するためには、市町村の場合は上級機関である都道府県、民間の場合はその規模(5ヘクタール)により都道府県知事・市町村長の「認可」が必要です。三井グランドの場合でいえば、杉並区長の三井に対する認可を、利害関係者が争うことはもともと認められていたのです。これは利害関係者の権利に直接影響を及ぼす行政処分だからです。
 区画整理だけでなく都市計画に代表される行政計画について、「いつから処分性が生ずるのか」というのが今度の判決の争点でした。これを「処分性」といい、原告の範囲を決める「原告適格」とは違う問題で、後者については小田急大法廷判決で周辺住民の権利が確認されています。ですから今度の判決は、都市計画のような行政計画全般にわたるものでもなく、区画整理の事業計画についての新しい姿勢を示したものでもありません。ただ、行政の計画が国民の権利制限につながる場合、できるだけ「早く」救済するというかねてからの世論に応えるポーズを作ろうとしていることは明らかです。大切なことは「ポーズ」を本物にすることで、その意味で、「三井グランド環境裁判」のたたかいが正しかったことを示すとともに、各地の住民運動の重要さも示しています。

 10月24日には、東京高裁での口頭弁論が始まります。浜松の人達が諦めずにたたかったように、私たちも力を尽くしてまいりましょう。

「news_134.pdf」をダウンロード

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2008.09.10

控訴審・第1回口頭弁論の日程決まる

10月24日(金)午後2時~ 東京高裁 102号大法廷

 「三井グランド環境裁判」控訴審の第1回口頭弁論が、10月24日(金)午後2時から、東京高裁102号大法廷と決まりました。今までと同じ建物で、東京地裁103号大法廷の向かいの部屋になります。高裁での初の審理です。皆様誘い合わせてご参加下さい。

・特殊車両訴訟と土地区画整理事業差し止め訴訟の2つを併合審理

 高裁が当初、「2つを別々に審理する」と連絡してきたものを、弁護団の反論によって併合審理になったということです。

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真っ黒な資料 これが杉並区の情報公開!

Kuronuri_web 情報公開審査会も公開請求を「棄却」

 「三井グランド環境裁判」のなかで、三井不動産が平成16年7月に杉並区に提出した「三井グランド開発に係る基本構想」の存在が明らかになりました。どのような計画に基づいて杉並区が地区計画をかけ、違法な土地区画整理事業を認可したのかの証拠となる文書です。裁判で区は提出を拒み、実態は闇の中に葬られたままでした。
 そこで平成19年10月、住民が情報公開請求したところ、区は「三井不動産(レジデンシャル)に不利益を与える」からとの理由で、写真の様に主要部分すべてを墨で塗りつぶして提出してきました。これが情報公開でしょうか!

 「こんな馬鹿なことはない」と、改めて「情報公開・個人情報保護審査会」に異議申立てをしたところ、審査会までもが「公開しないのが妥当」との決定を下しました(平成20年8月20日)。1年近くかかってのことです!
 審査会として、「三井不動産(レジデンシャル)の主要事業である街づくりを公開することは、事業者に著しい不利益を与えることになると判断した」と記しています。ここには、三井不動産の利益を守るだけで、区民の知る権利を守る姿勢は見当たりません。区民の利益は一体どうなるのでしょうか!

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三井不動産、稲城でも環境破壊

 『週刊現代』8月2日号「奪われる首都の森」で告発された稲城市の「南山(みなみやま)東部土地区画整理事業」も、三井不動産が主導していることが分かりました。計画は、東京ドーム19個分(87.46ヘクタール=三井グラウンド開発の10倍)もの里山を造成するもの。三井不動産はここでも、「土地区画整理事業」という手法を使っています。土地を買い占め「自分の土地だから何をしようが勝手」という態度です。石川良一稲城市長も「私有財産であり」「自由主義経済だから当然」と言明、推進する立場です。自然を破壊する杉並区と、まったく同じ構図が進んでいます。

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第4回ガレージセール祭り

一流メーカーの新品を格安販売

Tシャツ、ブラウス、Yシャツ、Gパン、ジャンパー、子ども衣類
ハンドバッグ、スカーフ…。米、みそ、干物などの産直販売も

10月26日(日) (雨天の場合11月3日=祝日)
会場: 高井戸東3―14(正用公園北側)の一帯

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第8回わがまちフォーラム

11月19日(水)午後6時30分~ 浜田山会館ホール

・講 演 東京大学大学院教授・石川幹子さん
     「生命を守り、心を育てる都市の緑地」
     ―世界の動向そして、東京のグリーンベルト・神田川環状緑地帯
・ ミニコンサート リコーダー&管楽器演奏 江崎浩司さん

※「守る会」の最新ビラ(下記)をご覧下さい。

「kososhin_flier_80918.pdf」をダウンロード

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2008.06.14

こんな無茶な判決ってあるの?

原告全員で控訴しました

三井グランドの開発を巡って「土地区画整理事業認可取り消し」等を求めた住民訴訟に対し、5月29日、東京地裁・杉原則彦裁判長は、「広域避難場所に関すること以外は、住民は裁判に訴える権利(原告適格)がない」と、違法性を検証することなく訴えを却下しました。

 判決本文は75頁にわたりますが、これまでの原告側主張・被告側主張・関係法文の引用が半分以上占めていて、裁判長としての判断は旧態依然たるものです。素人が判断しても、「裁判長の自立性はどこにあるのか」「これが今の日本の司法の現実か」と、情けなくなる内容です。判決の要点とコメントを掲載した「三井グランドと森を守る会ニュース132号」及び「浜田山・三井グランド 環境裁判通信 N0.4」を掲載します(下記リンク)。皆様の良識ある判断をお願いします。

「News132.pdf」をダウンロード

「KankyoTsushin_4.pdf」をダウンロード

■判決1
北地区(マンション部分)に公園がないことが仮に違法であっても、周辺住民の「法律上の利益」に関係のないことだから、住民には訴える権利がない。却下する。
〈コメント〉
今度の開発では、グランドを北地区と南地区の二つの工区に分けています。建ぺい率60%・容積率150%に緩和した北地区には目いっぱいマンションを建てて、公園がありません。建ぺい率と容積率が低い南側(しかも開発が容易でない=三井不動産には不要である森と崖部分)に公園用地をすべてかぶせています。こんな手前勝手なやり方は、「工区ごとに公園を提供する」とした土地区画整理法に違反しています。区立公園にするというのに、どうして「周辺住民の法律上の利益に関係ない」と言えるのでしょう。

■判決2
「避難場所の面積が減少することがうかがえるものの、法令の主旨に沿う相当程度の面積が確保されているものということができるのであって」違法でない。
〈コメント〉
避難場所の「有効面積」は、都市計画審議会で大紛糾しました。区の説明資料では、樹林地や池が避難有効面積に計算されていました。審議会委員の石川幹子先生の「それらの面積を除いた資料提出要求」に、区側は頑なに拒否し続けました。しかも裁判の中で、その資料が「三井不動産作成」と判明しました。なのに裁判長は、三井側の資料を採用して、司法としては何ら客観的な資料を示さず、「相当程度の面積が確保されているものということができるのであって」「違法でない」といいます。まったく根拠なしです。

■判決3
グランドの中央を通る都市計画道路補助215号線を避難有効面積に算入しているが(16m幅×北地区部分約100m)、「平成27年度までの優先整備道路でないから」、避難有効面積に入れても差し支えない。
〈コメント〉
三井不動産作成の資料でも、避難有効面積は「1人1.1平方メートル」しかありません。ここから215号線部分と周囲の区道、池や田んぼ、崖地の面積を除くと、東京都基準の「1人当たり1平方メートル」以下になることは明らかです。そうなると、「住民の法的に保護された利益」を侵します。何とか言い逃れなければなりません。そこで裁判長が考えたのが、「優先整備道路でないから差し支えない」という言葉ですが、根拠が弱いです。区の都市計画審議会で道路課長は、「215号線は今のところ優先整備に入っていませんが、絶対通します」と言明しています。

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2008.04.18

「三井グランド環境裁判」の判決日決まる

5月29日(木)2時~、東京地裁103号大法廷

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第7回わがまちフォーラム 盛況

Forum_7_naito_80411  4月11日、浜田山会館ホールで、第7回「わがまちフォーラム」が開かれました。「三井グランド環境裁判」弁護団・内藤隆弁護士の講演と、高井戸東2丁目在住のピアニスト・高橋舞さんによるミニコンサートに心癒される一夜となりました。

実体判断を回避することは許されない

 内藤弁護士は、「道路の安全通行と住民の権利」と題して講演。特殊車両認定処分取消し請求で東京地裁の杉原則彦裁判長が出した判決(3月19日)を解説する形で話されました。住民に「訴えを起こす権利がない」とした「原告適格なし」の判決は、「玄関の中に入れなかった」極めて不当なものだが、まったく「定番」の表現しかできていない。原告側が提出した大型車両の走行記録や鎌倉街道を傍若無人に走るダンプのビデオ等をみているだろうに、その実態を判断しなかった。車の間を住民がぬうようにして歩いているし、実際に事故にもなりかけた。事故が起こったとき、裁判所はどう責任を取るのだろうか。道路法および車両制限令の規定は、住民の個人的利益も保護するものであること、歩行者保護の観点からの車両制限の通達もあることなど、法令を全体的に判断するなら、住民が原告適格を有しているのは明らかである。実体判断を回避した司法は許されない、と批判されました(写真:講演する内藤弁護士)。

住民の原告適格を認めた最高裁大法廷判決は、取り消すことが出来ないもの

 上條弘次弁護士から特殊車両認定処分取消し請求の控訴の報告がされた後、「三井グランド環境裁判」について斎藤驍弁護団長が報告。小田急高架裁判で「周辺住民に原告適格がある」とした最高裁大法廷判決(15人の裁判官全員一致)は、取り消すことが出来ないものであることに自信を持って欲しい。杉原裁判長の今回の判決文に、昨年9月の「決定」で書き込んでいた「反射的利益にすぎない」という言葉が消えている。さすがにこの表現が使えなかった。ここに彼らの弱点がある。自信を持ってたたかっていこうと呼びかけられました。

名曲の数々にうっとり

Forum_7_piano_80411  高橋舞さんのピアノ演奏は「音楽de世界旅行」と題して、自身が撮った写真をスクリーンに映し出しての解説付き。バッハやシューベル
トの名曲に大きな拍手が送られました。ヤナーチェクのピアノソナタ「1905年10月1日、街頭にて」は、チェコがオーストリアから独立する時の出来事。ブルノで起こった民族蜂起で、デモと軍隊が衝突して青年労働者が射殺されたことへの怒りがこめられています。ラヴェルの「水の戯れ」は、噴水のような美しい水の動きを調べにしたもの。みなさん、目をつむって暫しうっとり。感動の一夜となりました(写真:高橋舞さんの演奏に心癒されました)。

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2008.04.14

区の建築審査会で陳述

Wakimizu_80412_2  4月9日、開発地区南端の3階建てマンション2棟に関しての「杉並区建築審査会」が開かれ、住民の陳述が求められました。これは、建物の床面積による建築確認処分の権限が都ではなく杉並区であることと、住民が建築確認処分の取消しを求めて審査請求をしたため行われたものです。

 上條弁護士から「都市計画法・土地区画整理法に違反する」旨の主張がなされ、住民側を代表して太田候一氏が陳述しました。太田氏は当該地の写真(05年4月9日撮影)を掲げ、・三井グランド全体はいわずもがな、南側は神田川崖線の貴重な緑地でありキイトトンボの区内唯一の生息地であること・杉並区で唯一の両生類であるヒキガエルの産卵池があること・第134回都市計画審議会では、まちづくり推進課長・中島好招氏が「ご指摘の湧水はございません」とまで虚偽答弁をして審議を誤誘導したこと・山田区長は環境影響調査も何もしてこなかったことを指摘しました。しかし、現在はコンクリートで固められ、コンクリート製の東屋とトイレが作られ、自然が奪われてしまった。キイトトンボも生息できなくなるだろう。該当マンションは、まさにこの崖線地にあることを指摘し、慎重な審議を求めました。

写真:キイトトンボが区内で唯一生息した南側の池周辺。コンクリート製の東屋・トイレ・遊歩道がつくられ、自然は破壊されてしまった。

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Wakimizu_2_80413写真右:自然がつぶされた南側崖線

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Kiito_tonbo_80414 写真右:キイトトンボ

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