「三井グランドと森を守る会」ニュース158号
「緑地地域」廃止決定こそ無効 弁護団が新たな論点提起
20日の第8回弁論で弁護団は、戦前、この地域は「緑地地域」に指定されていたが、昭和40年代に廃止決定された。「その処分が無効である」との新たな論点を詳述しました。
区は、正々堂々と証拠を示せ 避難場所の有効面積算定資料について - 上條弁護士が追及
区や都は一人1平米を確保したというが、基礎データを明らかにしていない。「情報公開請求すればいい」というので、住民が公開請求すると、今度は「資料は三井不動産に返却した。コピーはとっていない」と言い逃れしてきた。自らの主張が正しく、自信があるのなら、すべての関係書面を正々堂々と証拠出すればよい。直ちに提出されたいと迫りました。
さらに土地区画整理事業について杉並区は、「道路・公園等の公共施設が整備されれば、震災等の災害発生時に、周辺住民の生命・身体に対する被害が減少することはあっても、被害が増大することはありえない」と答弁する。「必ず被害が減少すると、なぜ断言できるのか」と追及。「三井グランドの中だけを論じて足りるものではなく、地域一帯の街づくり構想と調和し、周辺の環境や都市施設の設置状況等と適する必要があることは自明である」「あまりにも思い上がった驚くべき主張である」と批判しました。
「緑地地域」指定廃止が前提の土地区画整理事業は重大な違法
旧都市計画法、・昭和14年の東京緑地計画、・戦災復興の「特別都市計画法」に受け継がれてきた「緑地計画」について - 森近弁護士が論述
三井グランドの南地区は、杉並南部土地区画整理事業の都市計画決定地域である。これは、東京都都計審の「緑地地域廃止決定」(1969年5月)が大前提になっている。 しかし、旧都市計画法制定に携わった内務次官・飯沼一省は次の様に述べている。「大都市から影をひそめんとしてゐる『自然』は、大都市の内外に於て留保せられる緑地に於て初めて之を引き止めることが出来るのである。当代の機械文明に悩まされている大都市の住民は、此の緑地に於て初めて解放の歓喜を味ふことが出来る。それは丘でもよし、野でもよし、又森でもよければ、林でもよい。水辺でもよければ、田畑でもよい。或は大公園、大運動場でもよい。兎に角市民遊歩の便があって、ここに自然と相接し熱閙の生活を忘れることが出来る広闊なる土地であればよろしい。」(第10準備書面に詳述)また、東京緑地協議会(昭和7年発足)は「緑地とはその本来の目的が空地にして、宅地、商工業用地及び頻繁なる交通要地の如く、建蔽せられざる永続的なものをいう」と定義し、東京緑地計画を策定した。この流れを汲んで、戦災復興の「特別都市計画法」は昭和23年に、後に杉並南部土地区画整理事業区域とされる地域が永続性が確実に担保されるべき都市施設として「緑地地域」に指定した。 こうした経過を見るなら、高度成長期の真っ直中の昭和40年代に「緑地地域」の廃止決定をしたことには重大な違法があり無効である。
歴史的に捉えることが大事
最後に立った斎藤弁護団長は、・鞆の浦広島地裁判決・競輪の場外車券売場認可取消し訴訟最高裁判決・新宿下落合のマンション建築確認取消し最高裁判決にふれながら、本事件の基本的テーマである都市計画における緑地保全に関して弁論。前出の飯沼一省は彼の理想を述べているのではなく、時代を反映したものであり、旧都市計画法の大事なところを形作ってきた。これを引き継いで、戦後の法は整えられるべきであった。連綿として受継がれてきた「緑地」を廃止したことが適法だったか、裁判所は歴史的経過を踏まえて判断されたいと結びました。
求釈明申立書 「100120_Kyushakumei_Moushitate.pdf」をダウンロード
第9準備書面 「100120_Jyunbi_Shomen_9.pdf」をダウンロード
第10準備書面 「100120_Jyunbi_Shomen_10.pdf」をダウンロード
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