2010.01.26

「三井グランドと森を守る会」ニュース158号

「緑地地域」廃止決定こそ無効 弁護団が新たな論点提起

 20日の第8回弁論で弁護団は、戦前、この地域は「緑地地域」に指定されていたが、昭和40年代に廃止決定された。「その処分が無効である」との新たな論点を詳述しました。

区は、正々堂々と証拠を示せ 避難場所の有効面積算定資料について - 上條弁護士が追及
 
 区や都は一人1平米を確保したというが、基礎データを明らかにしていない。「情報公開請求すればいい」というので、住民が公開請求すると、今度は「資料は三井不動産に返却した。コピーはとっていない」と言い逃れしてきた。自らの主張が正しく、自信があるのなら、すべての関係書面を正々堂々と証拠出すればよい。直ちに提出されたいと迫りました。
 さらに土地区画整理事業について杉並区は、「道路・公園等の公共施設が整備されれば、震災等の災害発生時に、周辺住民の生命・身体に対する被害が減少することはあっても、被害が増大することはありえない」と答弁する。「必ず被害が減少すると、なぜ断言できるのか」と追及。「三井グランドの中だけを論じて足りるものではなく、地域一帯の街づくり構想と調和し、周辺の環境や都市施設の設置状況等と適する必要があることは自明である」「あまりにも思い上がった驚くべき主張である」と批判しました。

「緑地地域」指定廃止が前提の土地区画整理事業は重大な違法
旧都市計画法、・昭和14年の東京緑地計画、・戦災復興の「特別都市計画法」に受け継がれてきた「緑地計画」について - 森近弁護士が論述

 三井グランドの南地区は、杉並南部土地区画整理事業の都市計画決定地域である。これは、東京都都計審の「緑地地域廃止決定」(1969年5月)が大前提になっている。 しかし、旧都市計画法制定に携わった内務次官・飯沼一省は次の様に述べている。「大都市から影をひそめんとしてゐる『自然』は、大都市の内外に於て留保せられる緑地に於て初めて之を引き止めることが出来るのである。当代の機械文明に悩まされている大都市の住民は、此の緑地に於て初めて解放の歓喜を味ふことが出来る。それは丘でもよし、野でもよし、又森でもよければ、林でもよい。水辺でもよければ、田畑でもよい。或は大公園、大運動場でもよい。兎に角市民遊歩の便があって、ここに自然と相接し熱閙の生活を忘れることが出来る広闊なる土地であればよろしい。」(第10準備書面に詳述)また、東京緑地協議会(昭和7年発足)は「緑地とはその本来の目的が空地にして、宅地、商工業用地及び頻繁なる交通要地の如く、建蔽せられざる永続的なものをいう」と定義し、東京緑地計画を策定した。この流れを汲んで、戦災復興の「特別都市計画法」は昭和23年に、後に杉並南部土地区画整理事業区域とされる地域が永続性が確実に担保されるべき都市施設として「緑地地域」に指定した。 こうした経過を見るなら、高度成長期の真っ直中の昭和40年代に「緑地地域」の廃止決定をしたことには重大な違法があり無効である。

歴史的に捉えることが大事

 最後に立った斎藤弁護団長は、・鞆の浦広島地裁判決・競輪の場外車券売場認可取消し訴訟最高裁判決・新宿下落合のマンション建築確認取消し最高裁判決にふれながら、本事件の基本的テーマである都市計画における緑地保全に関して弁論。前出の飯沼一省は彼の理想を述べているのではなく、時代を反映したものであり、旧都市計画法の大事なところを形作ってきた。これを引き継いで、戦後の法は整えられるべきであった。連綿として受継がれてきた「緑地」を廃止したことが適法だったか、裁判所は歴史的経過を踏まえて判断されたいと結びました。

求釈明申立書 「100120_Kyushakumei_Moushitate.pdf」をダウンロード
第9準備書面 「100120_Jyunbi_Shomen_9.pdf」をダウンロード
第10準備書面 「100120_Jyunbi_Shomen_10.pdf」をダウンロード

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2010.01.22

「三井グランドと森を守る会」ニュース 157号

何と 杉並区が「原判決は誤り」と言い出す

 1月20日に開かれた「三井グランド環境裁判控訴審・第8回口頭弁論」で、何と、杉並区が「原判決は誤り」と言い出しました。
原告が何度も、広域避難場所の「有効面積」の基礎データ提出を求めたのに対して、あれこれ言い訳をしてきたのですが、ついに返答に窮して、「そもそも原判決で、広域避難場所に指定された住民に原告適格を認めたのが誤り」だと言うのです。

 原告はこれを根拠に、「一人当たり1平方メートル以上確保したという根拠を示せ」としつこく言っている。しかし、そもそも広域避難場所は、周辺住民の個別的利益を保護するものでないから、答える義務もないと言うわけです。住民説明会や都計審で「1.1平米は絶対確保します。そのため三井側と覚書も取り交わします」と、さんざん強弁してきたのに、何という・言い草・でしょう!

 また、「東京都震災対策条例は、避難場所の指定に何の法的効果も与えていない」とも。つまり、「広域避難場所の指定は、行政としてサービスしているにすぎない」「避難有効面積が1人1平方メートルというのは努力目標であって、0.9平米であろうが0.8平米であろうが、責められるものではない」と言うのです。

「土地区画整理は、土地を整形する事業にすぎない」とまで

 さらに杉並区は、「土地区画整理事業は、不整形な土地を造成し直して、整然とした土地に作り変える事業にすぎない」との暴論を展開してきました。これは土地区画整理法、都市計画法をはじめとする都市計画そのものに対する無理解を露呈するものです。
 土地区画整理法第1条は、その目的として「この法律は、………健全な市街地の造成を計り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする」と明確に定めています。単なる土地の整形を行うためのものでないことは、土地区画整理法自身が明言しています。

 何と情けないことでしょうか! なぜ、このような暴論を杉並区がするのでしょうか?
原告側の主張が的を射たものであり、これ以上、虚偽を主張し、真実を隠すことができない事態に陥ったことを証明しているのではないでしょうか。

次回弁論 4月7日(水)午後2時~ 東京高裁101号大法廷

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2010.01.16

「三井グランド環境裁判」控訴審

第8回口頭弁論のお知らせ

1月20日(水)午後2時~  東京高裁101号大法廷
裁判後の報告集会: 弁護士会館10階 1008号室

昨年12月に出た「新宿のマンション建設・最高裁が違法判決」を受けて、最初の注目される法廷です。
ぜひ多数傍聴頂きますようご案内致します。

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2009.12.29

新宿区の建築確認は違法

建設中のマンション 解体も
最高裁が画期的判決

 新宿区下落合に建設中の3階建てマンションを巡り、周辺住民が「安全性に問題がある」として、区に建築確認の取り消しを求めた上告審判決が12月17日、最高歳第1小法廷であった。宮川光治裁判長は「新宿区の建築確認は違法」とした2審判決を支持し、原告勝訴の判決を言い渡しました。

現場は、神田川崖線の緑地帯の一画。豊かな自然が残りタヌキも生息していることから、住民から「タヌキの森」と呼ばれてきました。マンションはすでに7割ほど完成していますが、違法な建築物になり、区や業者は取り壊しなどの異例の対応を迫られることになりました。緑地保全を求めて運動をすすめてきた原告は、「貴重な自然を後世に残すために大きな意味のある判決だ。木々は伐採されてしまったが、区には敷地を買い取って公園として整備するよう求めていきたい」と話しています。

「三井」も数々の違法が判明。
東京都自然保護条例違反で、原状回復申請中。

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2009.12.05

第10回わがまちフォーラム(11月27日開催)

《三井の運動は、東京の緑地守る運動に大きな役割》

第1部〈報告〉

Fukuda_91127_2  「浜田山・三井グランド環境裁判」原告団から福田さん、羽沢ガーデン訴訟、日赤広尾・高層マンション訴訟の原告団から現地報告があり、斎藤驍弁護団長から裁判の報告がありました(写真右:「三井グランド環境裁判」の報告をする福田さん)。

〈斎藤驍弁護団長の話のポイントは…〉

・浜田山は大きく変貌する
 浜田山は、やがて215号線沿いにマンションが建ち並ぶ街へと変わっていくだろう。「三井グランドが変わる」ということは、“次は我が身だ”という認識が必要である。

・都市の緑地は文化である
 都市の中にあるからこそ「緑地」なのだ。自然がある地方に存在しても「緑地」とはならない。戦前・都市の中に山紫水明の地を作る・理念のもと、都市計画として「緑地」を作った。まさに、「都市の文化」として捉えることが大事だ。

Saito_91127_3  ・羽沢ガーデンの運動で前進
 三井の後に、羽沢ガーデンの問題が起こった。ここでは、環境・緑を守ることを「文化」として捉えることができた。「守る会」は、辻井喬、黒井千次、半藤一利、大岡信氏など著名な文化人・学者へ広がり3年間凍結している。この陰には、東京環境裁判原告団協議会を結成し互いに協力してきた成果が働いている。三井の運動は、環境を守り、都市の文化を守る運動に大きな役割を果たしてきた(写真右:報告する斎藤驍弁護団長)。

第2部〈ミニコンサート〉

チェロ演奏・奈切 敏郎さん
ピアノ伴奏・秋本記世子さん

Nagiri_91127_3    アットホームな雰囲気の中に響く美しい重厚なチェロの調べは、明るい光の輪のように私達を包み込みました。お馴染みのグラナドスの「アルハンブラ」、サンサーンスの「白鳥」、ラフマニノフ、ショスタコービッチのチェロソナタの楽章。魂を引き込むようなカザルスの「鳥の歌」は、私達の運動へのメッセージのように聞こえました(写真右:奈切敏郎さんによる演奏、ピアノ・秋本記世子さん)。

〈参加者の感想〉

 「わがまちフォーラムも、もう10回になるのだ」と、ちょっと驚きでした。運動が始まって4年有余、この間、いかに都民・区民不在の行政が行われてきたことか! 今回は「羽沢」と「日赤」の活動報告を聞き、私達の運動も決して私達だけの問題でない、もっと大きな環境問題をテーマとした運動であることを、改めて知らされた気がしました。話を聞くうちに鬱積した怒りと空しさも、チェロの名曲を聴き気分が癒されました。「浜辺の歌」の全員合唱で連帯感が持てた素晴らしいフォーラムでした。

羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会・第2回フォーラム

羽沢ガーデンからの発信
  坂  路  の  雲      ~ 漱石「満韓ところどころ」の百年 ~

第1部 シンポジウム   ~ 辻井喬氏を囲んで ~
 近現代史の盲点を探る   ~日清日露・15年戦争からGHQまで

 黒井千次氏(作家)
 園部逸夫氏(元最高裁判事)
 半藤一利氏 (歴史家)  他

第2部 トークオムニバス 私の是公と漱石
 お話 有馬冨美子さん(是公の孫)
         半藤末利子さん(漱石の孫)

第3部 講演 羽澤ガーデンの「美」の文脈
 講師 前野まさる氏(東京芸術大学名誉教授・日本イコモス国内委員会委員長)

2009年12月15日(火)18:30

国際文化会館・岩崎小彌太記念ホール
港区六本木5-11-16  03-3470-4611

大江戸線 麻布十番駅7番出口より徒歩4分
日比谷線 六本木駅3番出口より徒歩10分

参加費 1,000円をお願いします

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2009.11.17

ガレージセール盛況

Garage_sale_91115 恒例となった「ガレージセールまつり」は11月15日(日)に開催。好天に恵まれ、オープンするや否や沢山の人がお見えになって、成功させることができました。皆様のご協力に感謝致します。今後ともよろしくお願い致します。

わがまちフォーラム

ー環境にやさしい、住み良いまちをめざしてー

と き 11月27日(金)午後6時30分~8時45分(開場6時10分)
ところ 浜田山会館1階ホール

プログラム

・ 報告「三井グランド裁判は いま!」
  ―東京の街・緑と文化が危ない―
   現地発報告 三井グランド環境裁判原告団、羽澤、広尾日赤、下北沢再開発

・ 「三井グランド環境裁判」控訴審報告
  斎藤驍弁護団長           

・ ミニコンサート
  チェロ演奏 奈切 敏郎 (元日本フィルハーモニー主席チェリスト)
  ピアノ伴奏 秋本記世子(ザルツブルグ モーツアルテーム卒業)

「三井グランドと森を守る会」ニュース No.151 「No151.pdf」をダウンロード

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2009.11.04

「三井グランドの自然と文化」

Mitsui_sizen_bunka 10月26日の法廷で斎藤弁護団長が示された、「三井グランドの自然と文化」です。
2005年12月に作成したものです。今回、写真説明と写真を一部補充しました。

「三井グランドの自然と文化」 「Mitsui_Shizen_Bunka.pdf」をダウンロード

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2009.11.01

「三井グランドと森を守る会」ニュース No.150号

三井グランドは、近代の貴重な文化財
 三井グランド環境裁判控訴審・第7回口頭弁論が、10月26日東京高裁で開かれました。この日は酒井法子の初公判日で、傍聴人とマスコミ陣が合同庁舎前にあふれて大変な騒ぎでした。このエネルギーの何分の一かでも、私たちの裁判に注いでくれればとの思いを強くしました。弁護団は、区と都が提出してきた釈明を鋭く追及しました。要点を紹介します。

この間の重大な変化 鞆の浦判決について
 斎藤弁護団長は、この間の重大な変化として、鞆の浦埋め立て差し止め訴訟の広島地裁判決(10月1日)にふれ、住民の訴える権利(原告適格)を認めるとともに、「鞆の浦は瀬戸内海における美的景観を構成するものとして、いわば国民の財産というべき公益である」との判断をしたこと。判決が、この判断に至るまでの鞆の浦の歴史・文化について詳論していることを取り上げました。三井グランド訴訟も同様に、「現代史における文化、近代都市の文化を守ろう」という重要なテーマを提起していると指摘されました。

三井グランドの文化性
 斎藤弁護団長は、三井グループの文化的シンボルは、三井迎賓館、三井記念病院、三井グランドだったと指摘。三井グランドの四季とクラブハウスのカラー写真を示しながら、「三井グランドは昭和初期に構想されたものだが、それは三井一人の手によって出来たものではない。都市計画として、西洋の田園都市の構想を採りいれた近代文化として誕生したものだ。クラブハウスは(久米権久郎氏の)昭和初期のモダニズム建築の代表作として、日本建築学会も保存を要請した代物である。
 冬枯れの雑木林の風景は、徳富蘆花や国木田独歩が慈しんだ風景と同じであり、都心から車で十数分のところに存在する日本の近代都市形成の歴史を刻んだ文化財である。これを潰した三井も三井だが、「国民の歴史的・文化的財産」としての検討をまったくせず、「マンションになっても仕方ない」とした杉並区や東京都の認識が今問われていると、指弾されました。

避難有効面積確保に関する点を中心に
 森近弁護士は、避難有効面積についての杉並区と東京都の答弁を追及。被告人は「一人当たり1㎡確保は努力目標にすぎない」と開き直っている。一つの案件処理にあたって調査検討を行うことは、行政機関が関係者に対して負う義務である。柏の宮公園に池があることは、すぐ分かること。都市計画審議会で委員から質問があったが区は真面目に答弁せず、調査検討もせず、都計審の翌日事業認可している。また、三井不動産は2004年に航空写真を撮って、パンフレットに載せている。つまり、池や駐車場等の障害物の存在を知りながら、欺いて事業申請したことになる。裁判官は、これらの点をよく検討されたいと迫りました。裁判長は「今の点どう思いますか」と問わざるを得ず、被告は「検討しないと分からない」と答弁する有様でした。第8準備書面は下記よりダウンロードできます。

今後の予定
■ ガレージセール 11月15日(日)(高井戸東3-15 正用公園北通り。雨天のとき21日)
■ 第10回わがまちフォーラム 11月27日(金)午後6時30分〜 浜田山会館

第8準備書面 「91026_Jyunbi_Shomen_8.pdf」をダウンロード

ニュース No.150 「News150.pdf」をダウンロード

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2009.10.18

「私たちが裁判を続けているわけ」

 これまでの運動をまとめた「三井グランド環境裁判」DVD("私たちが裁判を続けているわけ")の動画を掲載しました。
東京緑地構想の歴史に触れるとともに、「官民談合」の策略を解き明かし、この運動の意義あることを訴えています。下の画面をクリックしてご覧下さい。DVDをご希望の方はメール(右サイドバー下部の"メール送信")でご連絡下さい(一枚¥500)。

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2009.10.09

鞆の浦の埋め立て認めず

鞆の浦の埋め立て認めず
「景観は国民の財産」
広島地裁判決 住民の訴え通る

 10月1日のニュースに、こんな見出しが踊りました。内容は皆さんも報道でご存知でしょう。「三井グランド環境裁判」と同じ
趣旨の差し止め請求で、「景観を住民の利益」と認めたことはすばらしいことです。

 判決は「鞆の浦の景観の価値は、私法上保護されるべき利益であるだけでなく、瀬戸内海における美的景観を構成するものとして、いわば国民の財産というべき公益である」と判断しています。

 私たちも、

(1) 三井グランド一帯の緑地は、昭和初期に、関東大震災の教訓を受けて、「首都の防災機能を高めるために」と構想され、閣議決定までされた画期的な都市計画=「東京緑地計画」に基づく緑地として70数年にわたり保護されてきた貴重なオープンスペースであり、広域避難場所である。

(2) グランド内は、昆虫類数百種・鳥類三十数種類を数え、キイトトンボの区内で唯一の生息地であり、ホンドタヌキも生息する豊かな自然環境は、何物にも代え難い価値を有している。

(3) クラブハウスは、軽井沢万平ホテルの設計者である著名な建築家・久米権久郎氏の手による「昭和初期のモダニズム建築の代表的なもので、貴重な文化財的建造物」(日本建築学会も保存を要望した)などとして
三井グランドは、いわば国民の「歴史的・文化的共有財産」として保全すべきものと主張してきました。

 判決は、景観利益の法的保護を認めるとともに、「調査と検討が不十分か、判断が不合理である場合、埋め立ての許可は行政訴訟法にいう裁量権の範囲を超えた場合にあたる」と、行政の裁量権逸脱を明確に断じています。開発と環境保護を巡る今後の論議に大きな影響を与えそうです。

 三井グランド開発でも、東京都自然保護条例に「5ha以上の開発は知事の許可を得る」とあるので、8.3haの土地を南北二つに分けて、杉並区長の認可で済ますトリックを使いました。これら違法点を控訴審で追及中です。

10月26日に第7回控訴審
 午後2時30分から、東京高裁101号大法廷です。

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2009.09.20

「三井グランド環境裁判」第6回控訴審

「三井グランド環境裁判」第6回控訴審が、9月7日東京高裁で開かれました。
その概要を紹介します。

事業の一体性 明らかに
区の開示資料で馬脚を露す(第7準備書面)

 これまでの弁論で、区は「三井グランドの土地区画整理事業は平成20年12月に終了した」と主張したので、「終了を確認した図面や資料」の証拠提出を求めました。ところが区は、「情報公開請求すればいいこと」として提出を拒否しました。そこで、原告側が「情報公開請求」をすると、今度は全面開示を拒み、「道路引継ぎ」と「公園引継ぎ」の書類だけを開示してきました。
 その書類は、工区を「南北共通」のものとして1通でした。原告側が指摘してきた通り「1つの開発」だったことを露呈したのです。「1つの開発」なら5haを超え(8.3ha)、知事の許可が必要です(三井はこれを逃れた)。
 また補助215号線は「暫定整備」と言ってきましたが、南側の公園の道路部分は「公衆用道路」と登記されています。「暫定整備」というのはウソで、登記簿上は明らかに「道路」なのです。上條弁護士がこれらの事実を追及し、改めて、「事業終了と判断したすべての資料」の提出を求めました(第7準備書面 「90907_JyunbiShomen_7.pdf」をダウンロード)。

避難有効面積算定のデータ隠す
住民の安全に責任もたない杉並区

 広域避難場所の避難有効面積算定については、森近弁護士が反論に立ちました。東京都が提出した書面で、「平成17年12月に認可するにあたって、平成11年のデータに基づいたとしているが、住民の命に関わる問題をそんな古いデータでいいのか!」と鋭く追及。
 避難有効面積算定について杉並区は、「平成21年2月27日、三井不動産レジデンシャルから、都が採用している算定方式に基づいて計測した結果、一人当たり1.1平方メートル以上を確保できましたと報告を受けた」としています。
 ところが、原告側が「算定データ」の情報公開を請求したところ、「三井側に返却しました。コピーも取っていません」と回答してきたのです。一体、住民の命に関わるデータが「三井の私有物」なのでしょうか?
 森近弁護士は「住民の安全を預かる行政の責任として、すみやかにデータを提出すべきだ。裁判長としても請求されたい」と迫りました。

行政法の第一人者
福井秀夫氏の意見書提出

 福井秀夫氏は04年の行政訴訟法改正にあたり、内閣府の行政訴訟検討委員として参画された方です。また、国交省の政府委員も歴任されています。
 このような要職歴任者が「一審の杉原判決の誤りを指摘し、住民の原告適格を認める意見書」を提出されたことは、三井裁判のみならず、大きな影響を及ぼすことでしょう(福井秀夫氏の意見書 「90904_Ikensho_FukuiHideo.pdf」をダウンロード

住民に「原告適格ある」
法曹界で「杉原判決批判」相次ぐ

 最後に斎藤弁護団長が立ち、「今夏は、司法界においても画期をなした」と、「原告適格」に関する判断の進展を論述されました。
 法曹界の誰しもが読む『判例時報』7月11日号から4回にわたって特集された小澤道一氏の論文は、「国民の生命・健康は
勿論、生活環境を守るべき」とした小田急最高裁判決の生命を切って捨てた杉原判決の最大の弱点を指摘しています。『判例時報』は裁判所批判の雑誌ではなく、裁判所と認識が一致する様な意見が載せられる媒体です(小澤氏は、建設省におられ、それから学者になった方です)。
 斎藤弁護団長は、「第4回弁論で提出した元最高裁判事・園部逸夫氏と東京大学大学院政治学研究科・小早川光郎氏の「ヒアリングメモ」に続くこうした原判決批判の流れを、裁判長はしっかり受け止め、司法の信頼を取り戻して頂きたい」と締めくくりました。

「三井グランドと森を守る会」ニュース 147号 「News_No.147.pdf」をダウンロード

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2009.06.28

「三井グランド環境裁判」第5回控訴審

「三井グランド環境裁判」第5回控訴審が、6月22日東京高裁で開かれました。

東京都自然保護条例違反問題
なっていない都の答弁書
 東京都は自然保護条例第48条違反に関して審理に同意しましたが、原告側に「重大な損害がない」「原告適格がない」「区画整理事業は完了し中止を求める対象が存在しない」等の理由を挙げ、「原状回復命令の却下」を求めてきました。
 これに対し上條弁護士が、「南北2つの事業として開発すると『知事の認可』が必要となることを認識しつつ協議だけでOKとした違法を問うているのだ」と、論点をすり替える都の態度に反論しました。

横倉邸を準安全面積に認定!
避難有効面積算定で違法
 森近弁護士は、避難有効面積に関する違法を追及しました。都が有効面積算定の基礎として出した図面(裁判の過程で三井不動産作成と暴露される)で、柏の宮公園に隣接している個人の邸宅(横倉邸)を準安全面積と認定している。しかし、平成19年に都が改訂した避難場所図面では準安全面積に入っていない。
 また、新日鉄浜田山寮及びマンション「プレステージ浜田山」の駐車場を全て安全面積域に認定している。駐車場部分の避難有効面積の利用可能率は50%であるにもかかわらず100%として算定している違法と、マンションは敷地の北西部分にも建物が存在するのに濃い青色で「安全面積域」と評価しているなど重大な違法があると追及。

証人尋問と監督処分の発動を!
 最後に立った斎藤弁護団長は、「事業を一つにしないと具合が悪い」と誘導した東京都の責任の重大性と、その「相談処理カード」を「廃棄した」と回答してきた犯罪性を厳しく追及し、関係者の証人尋問と都市計画法81条に基づく「監督処分の発動(建築が終わっていても取り壊し請求ができる)」請求の用意があることを表明。被告側が隠蔽を計れば計るほど「不利となって跳ね返っていくであろう」と諭しました。
 次回は、9月7日と10月26日(2時半~3時半)と決まりました。

DVDをご覧頂き、広めて下さい
 「三井グランド環境裁判」のDVDが完成しました。東京緑地計画の歴史に触れるとともに「官民談合」の策略を解き明かし、この運動の意義を訴えています。多くの方にご覧頂ければ幸いです。注文は事務局まで(NQJ24249@nifty.com 支援カンパ500円)

「三井グランドと森を守る会」ニュース No.146 「News_146.pdf」をダウンロード
第5準備書面 「090622_Kousonin_JyunbiShomen_5.pdf」をダウンロード
第6準備書面 「090622_Kousonin_JyunbiShomen_6.pdf」をダウンロード

再求釈明申立 「090622_SaiKyushakumei_Moushitate.pdf」をダウンロード

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2009.06.06

9回目迎えた 「わがまちフォーラム」

Okabe_90529_8 社会環境をケアする時代に 

  住民自身の、「わがまち」をみつめる視野を広げようと始めたフォーラムも、9回目を迎えるまでになりました。
 今回は、地元にお住まいの岡部明子・千葉大学工学部准教授に再び登壇頂きました。先生は、「三井グランド開発における健康被害のリスクとアセスメントの必要性」と題する学者の共同意見書を東京地裁に提出して頂いています。
 講演は、先の見えない「怯(おび)えの時代」にあって、地球環境やCO2削減問題に市民が主体的に関わり、どのように活動すればうまくいくのかを、オーストリアのアルプス地域を中心に活動する「気候同盟」やウイーンのサービスセンターの取り組み、ポーランドのロスプダ渓谷論争(欧州縦断道路建設問題)などの事例を紹介しながら、他の活動とネットワークして、よりグローバルネットワークに働きかけることで、小さな運動でも大きなものを倒せる可能性があるのではないかという指針を示されました。

世論を日本中に広げよう

 「三井グランド環境裁判」については、上條弘次弁護士から、「開発が東京都自然保護Bengodan_hokoku_90529_3 条例違反であることが明白となり、“元の姿に戻せ”という命令を裁判所が出すよう求めている」こと。この件で追加的併合審理を請求し、「相手の回答待ち」である現状が報告されました。
 斎藤驍弁護団長は、戦前の軍国主義が強まる状況の中にあっても、西欧に習って「大都市の中に緑地を作ろう」という画期的な取り組みが始まった。その先陣を切った三井グランドは、単に三井グループだけでなく国民にとっての財産だった。これを潰してマンションにすることが、もっと早く日本中に知れ渡っていたなら、計画は挫折したであろう。三井の「官民談合」への批判は、今強まっている。杉並レベルから東京都レベルへ、さらに日本レベルへと広めていくことがカギであると熱く語られました。

音楽で世界旅行 VOL2

 第2部は、やはり地元在住で2度目の出演になる高橋舞さんのピアノ演奏。舞さんが撮られたモーツアルトやショパンの生家や足跡の地をスクリーンに映しながら、解説付きの「音楽で世界旅行 VOL2」。
Takahashimai_90529_3  モーツアルトの「デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲」は、しっとりと、また軽やかでリズミカル、一変して激しく躍動感にあふれる、絶妙の演奏に聴き入りました。また、メンデルスゾーンの「春の歌」やショパンの「ノクターン変ホ長調」「子犬のワルツ」に、心癒されるひとときとなりました。

DVDが完成・発売開始
 これまでの運動をまとめた「三井グランド環境裁判」のDVDが完成しました。東京緑地構想の歴史に触れるとともに、「官民談合」の策略を解き明かし、この運動の意義あることを訴えています。ご希望の方は「会」または「原告団」へ(一枚¥500)。
 

次回口頭弁論
6月22日・午後2時30分~東京高裁101号大法廷

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2009.05.26

第9回 わがまちフォーラム

環境にやさしい、住み良いまちをめざして

日時 平成 21年 5月 29日(金)
    午後 6時 30分 ~ 8時 40分~(開場 6時 10分)
場所 浜田山会館1階ホール TEL 3302-4555
    杉並区浜田山1-36-3
    入場無料

プログラム

 (1) 講演 「社会環境をケアする時代に」
       岡部 明子 千葉大学工学部 准教授(都市環境建築計画)
                   東京大学大学院修士環境学博士
                       バルセロナに10年在住、欧州都市再生を研究

       午後 6:30 ~午後 7;30

 (2) 「三井グランド環境裁判」 報告
       午後 7:30 ~ 午後 7:50

 (3) ミニコンサート 「ピアノ演奏  - 音楽で世界旅行 Ⅱ - 」
       演奏 高橋 舞 桐朋学園大学音楽学部卒
                          モーツァルテウム音大修士課程修了
                          (マギスター・デア・キュンステの称号を持つ
                          新進気鋭のピアニストで地元在住)
                  ショパン「子犬のワルツ」
                  メンデルスゾーン「春の歌」他

       午後 8:00 ~ 午後 8:40

主催 わがまちフォーラム実行委員会
後援 三井グランドと森を守る会

ご案内のチラシをご覧頂けます 「wagamachi_forum_9.jpg」

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2009.05.17

「ガレージセール」は順延します

17日の「ガレージセール」は、雨天のため24日に順延します。
尚、野菜・干物など、生もの類のみ即売しています。ぜひお買い求めください。

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2009.05.10

三井グランド環境裁判 第4回控訴審

東京都自然保護条例違反で原状回復請求
 4月27日の第4回控訴審で弁護団は、「三井グランドの開発は、東京都自然保護条例第48条に定められた『知事の許可を得ていない』開発である。従って、知事の『工事中止命令』と『原状回復命令』を追加請求」しました。ただ、現在の法律のもとでは(一審の判決を不服として控訴しているものですから)、控訴審で新しい争点を追加する場合、被告側の同意を必要とします。被告側代理人は、「持ち帰って検討する」と答弁しました。

法曹界の第一人者2氏の「意見の表明」を提出
 小田急高架事業訴訟での最高裁大法廷判決(平成17年12月7日)と浜松・遠州鉄道上島駅土地区画整理事業の最高裁大法廷判決(平成20年9月10日)で,都市計画や土地区画整理に対する住民の原告適格が認められ、住民の「訴える権利」が大きく前進しました。
 今回の口頭弁論で、この流れを是とする元最高裁判事・園部逸夫氏と東京大学大学院政治学研究科・小早川光郎氏の「ヒアリングメモ」(意見の表明)を提出しました。お二人は法曹界を代表する方で、私たちの主張の妥当なることを物語るものです。

新たな証拠提出
東京都の「開発相談受付簿」(平成16年12月29日)
 三井グランドの開発に当たって、三井不動産は東京都に下相談をしています。その「受付簿」を弁護団が入手、証拠提出しました。(受付第140号、第141号)
 2つの事業が存在する場合、東京都自然保護条例48条が適用され「知事の認可」が必要です。また、都の自然保護審議会にも諮らねばなりません。この下相談に、三井不動産は(株)「オオバ」というダミーを使っています。なぜここまで姑息な方法をとるのでしょう?「47条の『協議』だけで済ませましょう」とした様が歴然としています。弁護団は、「環境法をこれほど蹂躙した事業は即刻中止処分にすべきである」と迫りました。

次回口頭弁論:6月22日午後2時30分から、東京高裁101号大法廷

恒例のガレージセール
5月17日(日)9時半~14時半
高井戸東3-15 近隣(正用公園の北側の通り)雨天の場合は24日に順延

わがまちフォーラム 講演と音楽の夕
5月29日(金)午後6時半~ 浜田山会館
講演:岡部明子先生/三井グランド裁判報告/ピアノ演奏:高橋舞さん

控訴人第4準備書面 「90510_Kousonin_JyunbiShomen_4.pdf」

求釈明申立 「90510_Kyushakumei_Moushitate_1.pdf」

訴状(追加的併合) 「90510_Sojo_TsuikatekiHeigo.pdf」

園部逸夫先生ヒアリングメモ 「90510_Hearing_Sonobe.pdf」

小早川光郎先生ヒアリングメモ 「90510_Hearing_Kobayakawa.pdf」

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2009.03.06

「原告適格」はある。直ちに原判決取消しを

「三井グランド環境裁判」控訴審で弁論

2月25日開かれた「三井グランド環境裁判」控訴審での、原告団弁論の要点を紹介します。

「原告適格」の有無

 「原告適格」とは「訴える資格」のこと。一審は「住民に訴える資格がない」として、実態審理をせず、門前払いしました。 
 斎藤弁護団長は、「原告適格」を認めた浜松市遠州鉄道上島駅再開発事業訴訟の最高裁判決(昨年9月10日)を取り上げました。判決についての学者や最高裁調査官の解説が出始めているが、これらを見ても「原告適格なし」とした一審判決の誤りは明白である。少なくとも三井グランド開発の南側地区は、同じ「都市計画事業」の「土地区画整理事業」である。
 この浜松の判決と、同じく「原告適格を認めた」小田急高架事業の最高裁判決(平成17年12月7日)と併せてみれば、「原判決」は最高裁判例からまったく逸脱している。裁判長は一刻も早く「原判決取り消し」の決断を下して頂きたい、と迫りました。

東京都自然保護条例違反
「知事の工事中止命令」を請求へ

 前回明らかになった「土地区画整理事業」申請時の三井不動産の違法(別項)について、区と都は口をつぐんだままでした。弁護団長は、「被告側の反論を見定めた上で『知事の工事中止命令』を請求するつもりであったが、何の回答も無い。近々、中止命令を請求する」と通告しました。
(注)事業申請時に三井不動産は、杉並区には「2つの土地区画整理事業」、東京都には「1つの土地区画整理事業」として申請するという、姑息な方法を取っていました。行政に違法な申請を認めてはなりません。認可は取り消されるべきです。

区画整理事業は終了というが
現場の「公開」を要求

 杉並区は、土地区画整理事業は終了したといいます。しかし、現場は鉄板の塀で囲まれていて立ち入り出来ません。弁護団長は、「終了しているなら公開するのが当然である。裁判長は職権で公開命令を出すべきだ」と迫りました。裁判長は「民間企業のことなので、当事者間で話し合って」と言っていましたが、重なる追及で事実上の勧告となりました。
(注)「事業終了」ということは、道路の所有権移転登記も完了し公道になっているということ。つまり、三井不動産が「公道を不法占拠して工事している」構図です。区代理人は、「意向は伝える」と答えざるを得ませんでした。

次回弁論 4月27日(月)午後4時~ 東京高裁101号大法廷

「守る会」ニュース141号 「News_No.141.pdf」をダウンロード

2月25日の控訴審に提出した「第3準備書面」と、斎藤弁護団長の弁論を紹介します。

「第3準備書面」 「90225_Jyunbi_Shomen_3.pdf」をダウンロード

斎藤弁護団長の弁論 「90225_Benron_1.pdf」をダウンロード

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2009.02.15

次回口頭弁論のお知らせ

次回口頭弁論

2月25日午後1時30分から、東京高裁101号大法廷です。

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2009.02.12

羽沢ガーデンのマンション計画 白紙に

 「渋谷区広尾・羽澤ガーデンの緑を守る会」が渋谷区と東京都を相手取っておこしていた裁判で、以下の通り、開発業者の三菱地所が、計画を白紙に戻したことがわかりました。今後の裁判の行方は、ニュースが入り次第お伝えいたします。(同会は、一昨年11月に発足した「東京環境行政訴訟連絡協議会」のメンバーとして、互いに協力してきました)。

報道関係各位、関係者各位

 三菱地所がマンション群の建築を計画していた、渋谷区広尾3丁目の羽沢ガーデンの開発計画が白紙に戻ったことが分かりました。本件は、近隣住民が渋谷区を被告に「開発許可差し止め」の行政訴訟を提訴しており、開発計画の取り下げについては、弁護団長の斎藤驍弁護士が2月6日の夕方、渋谷区都市整備部長の濱出憲治氏に電話で確認いたしました。
 羽沢ガーデンには、大正時代の貴重な建物と緑豊かな庭園が残されており、「緑と文化は市民共有の財産であり、所有者と雖も勝手な開発は許されない」と原告側は主張していました。記者会見も予定しているので、追ってお知らせ致します。以下のブログにもアップしてあります。

http://shibuyaopen.blog17.fc2.com/
羽沢ガーデン環境行政訴訟原告 久保田正尚

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三井グランド環境裁判

住民に「原告適格(訴える資格)」ある
2つの最高裁判決で明白

「原告適格」について、「三井グランドと森を守る会」のニュースを紹介します。

小田急高架事業判決(2005年=平成17年12月7日)

 小田急立体交差事業訴訟での、平成17年12月7日の最高裁大法廷判決(平成17年判決)は,都市計画法59条の規定による都市計画事業の認可に対する取消し訴訟にかかわる周辺住民の原告適格について判断しました。
 それは小田急線沿線南北それぞれ1キロメートルに達する、5万3000世帯(人口約20万人)に対し原告適格(当事者適格)を認めたもので、従前の判例の質を大転換したものです。

遠州鉄道上島駅前再開発判決(2008年9月10日)

 浜松市の遠州鉄道上島駅周辺の土地区画整理事業の取消しを求めて、地権者約30人が04年2月に提訴したもの。これまで最高裁は、土地区画整理事業について、1966年の判決で「計画は事業の『青写真』に過ぎない」と判断、「取消し訴訟の対象にならない」としてきました。しかし、08年9月の判決では、「計画決定の段階で取消しを求める訴訟の対象と認める」と転換しました。
 この判決で大事な点は、区画整理が都市計画事業としてなされる場合の施行認可は、都市計画法59条の都市計画事業認可に相当するとしていることです。とするならば、三井グランド区画整理事業の、少なくとも南側部分は都市計画事業としてなされているのですから、この処分については大法廷判決が該当することになり、周辺住民は当然、原告適格を有することになります。

 三井グランドの区画整理が南北に切り分けていること自体問題であり、徹底して検証すべきことですが、これはおくとして、南地区は明らかに杉並南部土地区画整理事業の一部とされている都市計画事業です。一審判決が、それを全く別の処分であるかのように扱い、原告適格や住民の主張を制限したことは、明らかに浜松訴訟の大法廷判決に反しています。
  

次回口頭弁論のお知らせ
2月25日午後1時30分から 東京高裁101号大法廷

「三井グランドと森を守る会」ニュース No. 140 「News_140.pdf」をダウンロード

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